ルノーの最上位SUVクーペ『ラファール』、車名の由来は1930年代の飛行機にあった

「ラファール」名前を付した最初の飛行機は1930年代に登場

ルノーの新しいデザイン言語を全面的に初採用

「CMF-CD」プラットフォームがベース

「OpenR」と呼ばれるデジタルコックピット

ルノー・ラファール
ルノー・ラファール全 13 枚

ルノーは6月18日、ブランドの最上位SUVクーペ『ラファール』(Renault Rafale)を、フランスで発表した。

◆「ラファール」名前を付した最初の飛行機は1930年代に登場

ラファールの車名は、ルノーの航空分野における名声にインスパイアされたものだ。ルノーと航空業界との関係は、20世紀初頭まで遡る。当時、ルノーは自動車用だけでなく、鉄道や飛行機用の内燃機関も製造していた。1933年、ルノーはフランスのコードロンを買収し、コードロン・ルノーを設立。以降、同社の飛行機には、風に関連する名前が多く付けられた。

「ラファール」の命名については諸説あるので注意が必要だ。最初の「ラファール」(Rafale=疾風)はおそらく1934年に「C.430ラファール」として命名されている。C.430ラファールは「C.362」からの発展型で、同じくC.362から派生してエアレースに参加するために開発された「C.460」も「C.460ラファール」と呼ばれることが多い。

ほかに「C.530ラファール」、「C.660ラファール」などがある。なおルノーの資料では「C.460」を「ラファール」に改名し、これが最初のラファールであるとする。機体数もルノーの資料では1機だが、6機が生産されたとする資料もある。

◆ルノーの新しいデザイン言語を全面的に初採用

ルノー・ラファールルノー・ラファール

ルノーは、伝説的なコードロン・ラファールの特徴を、新しいハイエンドカーに反映させた。ラファールは、ルノーのデザイン部門を率いるジル・ヴィダル氏の下、ルノーの新しいデザイン言語を全面的に採用した最初の市販車になる。流麗なSUVクーペボディと、乗員のための充分なスペースの両立を目指している。

ラファールのデザインには、ジル・ヴィダル氏によるブランドの新しいデザイン言語を反映している。このデザイン言語は、2022年にコンセプトカーの「シーニック・ビジョン」に初めて導入された。その彫りの深いフォルムとゆったりとした曲線にルノーのDNAが凝縮されており、さまざまなテクニカルディテールが採用されている。その中には、ボディの上にひだを作り、扇状に広がり、車の輪郭の中に消えていくようなキャラクターラインも含まれている。

ラファールの斬新なフロントグリルは、ブランドを象徴するダイヤモンドを表現している。センターエンブレムを中心に、小さなダイヤモンドの星座が立体的に配置された。このダイヤモンドブラックのパターンが、ラファールの高級感を演出しているという。見る角度によって、アイアンブルーやシャドウグレーが、背景に見え隠れするようにした。

◆「CMF-CD」プラットフォームがベース

ルノーブランドの最上位SUVクーペとして登場したラファールは、「CMF-CD」プラットフォームをベースとする。パワートレインには、「E-Techハイブリッド」を搭載している。

ラファールのボディサイズは全長が4710mm、全幅が1860mm、全高が1610mm。欧州Dセグメントに属し、スポーティなSUVらしいフォルムを追求している。ホイールベースは2740mm。ルーフラインはカーブを描いているため、後席のヘッドルームに余裕があり、リアウィンドスクリーンを圧迫しないという。

リアウィンドスクリーンの傾斜角度は17度で、空力性能に配慮した。また、リアウィンドスクリーンの傾斜角度を17度にすることで、リアワイパーを不要にし、すっきりとしたリアビューを実現している。

◆「OpenR」と呼ばれるデジタルコックピット

ルノー・ラファールルノー・ラファール

「OpenR」と呼ばれるデジタルコックピットは、L字型に配置された2つの隣接するタイルで構成されている。ダッシュボードに12.3インチのディスプレイ、コンソールの中央に12インチのタッチスクリーンをレイアウトしている。

OpenRは見やすく、手の届きやすい位置に配置されているため、ドライバーは前方から視線を逸らすことなくマルチメディアシステムを楽しむことができるという。ナビゲーションは、グーグル(Google)のシステムによって強化された。システムのビジュアルインターフェースも刷新されている。

ドライバー正面のディスプレイは、エンジンの回転数が上がったり、速度が上がったりすると色が変わる。センターディスプレイは、自然で直感的なナビゲーションのために、グーグルのシステムを利用している。スマートフォンをブラウジングしているような感覚が得られるという。

《森脇稔》

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