ハマーEVピックアップ、航続613kmに拡大…米2024年型

GMC ハマー EV ピックアップ
GMC ハマー EV ピックアップ全 10 枚

GMCブランドは7月13日、電動ピックアップトラック『ハマーEV ピックアップ』(GMC Hummer EV Pickup)の2024年モデルを米国で発表した。

◆2023年モデルに対して約42km航続を延長

2024年モデルでは、「3X」グレードが航続を引き上げた。標準で20個、オプションで24個のモジュールで構成されたバッテリーを搭載した3Xでは、フル充電時の航続見通しが381マイル(約613km)に到達する。これは2023年モデルに対して、26マイル(約42km)の延長になる。

「エクストリーム・オフロード・パッケージ」装着車では、フル充電時の航続見通しは、359マイル(約578km)になる。従来モデルに対して、航続は30マイル(約48km)のプラスとなる。

2024モデルの3Xは、オンロードでのドライビングダイナミクスを重視した仕様だ。一方で、オプションのエクストリーム・オフロード・パッケージを選ぶと、ハマーEV ピックアップが持つオフロード性能を生かして、最も過酷なオフロードでも走破できる、と自負する。

GMC ハマー EV ピックアップGMC ハマー EV ピックアップ

◆最大出力1000hpで最大トルクは1590kgm

3Xグレードには、フロント1、リア2の合計3モーター+4WDの「e4WD」システムを搭載する。このシステムは、トルクベクタリング機能を備えており、最大出力1000hp、最大トルク1590kgmを獲得する。0~96km/h加速は、標準の20モジュールバッテリーを搭載した場合およそ3.5秒、オプションの24モジュールバッテリーを搭載した場合、およそ3秒で駆け抜ける。

0~96km/h加速3秒の性能に貢献しているのが、「Watts to Freedom」と呼ばれるハマー独自のローンチコントロールモードだ。Watts to Freedomモードを選択することにより、EVパワートレインシステムの1000hpのパワーをフル活用し、加速するという。Watts to Freedomの準備段階では、インタラクティブコントロール、BOSE製スピーカーからのユニークなサウンド、アニメーション画面などにより、「カウントダウン」の感覚を伝える。走行安定性を高めるために、車高もおよそ50mm下がる。

バッテリーの充電は、800ボルトのDC急速充電に対応する。出力300kWのDC急速充電ステーションが利用できる。充電中、バッテリーを機械的にパラレルモードからシリーズモードに切り替える業界初のテクノロジーを採用した。

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◆GMの新世代EVパワートレイン「アルティウム・ドライブ」がベース

ハマーEVピックアップは、GMの新世代EVパワートレインの「アルティウム・ドライブ」をベースにした最初のモデルだ。中でも、「アルティウム・バッテリー」は、大容量のパウチ型セルをバッテリーパック内で垂直にも水平にも積み重ねることができる方式を採用した。これにより、エンジニアは各車両のデザインに応じて、バッテリーの蓄電容量やレイアウトを最適化することができるという。アルティウム・バッテリーの蓄電容量は、50~200kWhと幅広い。

3Xには、22インチホイールと35インチのオールテレーンタイヤ、4輪ステアリングの「クラブウォーク」、「エアライド」アダプティブ・サスペンション、エクストラクトモード、Watts to Freedomモードなどを装備している。

ハンズフリーのドライバーアシスタンス機能の「スーパークルーズ」は、米国とカナダの延べ40万マイル(約644km)以上の高速道路をカバーしている。

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◆米国ベース価格は10万6945ドル(約1510万円)から

オプションのエクストリーム・オフロード・パッケージは、オフロード性能をさらに高める。その内容は、18インチホイールと35インチマッドテレーンタイヤ、合計18のカメラビュー、フロントeロッカー、リアのバーチャルロッキングディファレンシャルなどだ。

5枚のスキッドプレートとアシストステップ内蔵のロッカープロテクション、バッテリーとドライブユニットを保護する2枚のアンダーボディシールドからなるアンダーボディアーマーを装着した。

ハマーEVピックアップの3Xは、エクストリーム・オフロード・パッケージ未装着車で、米国ベース価格は10万6945ドル(約1510万円)からとなる。生産は、GMの米国「ファクトリーZERO」組み立てセンターにおいて、2023年後半から開始される予定、としている。

《森脇稔》

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