“暑さ対策“ 知っておくべき知識! 「日陰」なら駐車時の車内温度上昇を抑えられる?【カーライフ 社会・経済学】

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梅雨が明け、正真正銘の真夏がやってきた。というわけで当コーナーではこれから数回にわたり、“暑さ対策”をテーマに据えてお送りしていく。まず今回は、駐車時の注意事項について説明する。

真夏の日中にドライブに出かけ、クルマをある程度長い時間駐めておくことになったとき、「日陰」と「日なた」とでは車内温度の上昇の仕方にどのくらいの違いが出るのだろうか。

それについてJAFが実験動画を公開している。実験は、8月終盤の快晴の日の午後1時15分から1時間にわたって行われた(埼玉県・道満グリーンパークにて実施)。当日の外気温は32.1度から32.8度。そこに車内温度を27度に保った2台のクルマが用意され、1台は炎天下に、もう1台は左右の側面にも幕が張られたテントの下に駐められた。そしてエアコンをオフにして、その後の車内温度変化の推移が測定された。

結果は以下のとおりだ。10分後には「日陰」が31度「日なた」が35度、20分後には「日陰」が34度「日なた」が40度、30分後には「日陰」が35度「日なた」が42度、さらに1時間後には「日陰」が36度に、「日なた」は43度まで上昇した。

やはり「日なた」での車内温度の上昇は顕著だ。車外温度に対して10度ほど高くなっている。しかもわずか10分で車外温度を優に超え、20分で40度を超えているのだから、例え短時間であってもエアコンを切った車内に子どもやペットを置き去りにするのは至って危険だ。

そして「日陰」であってもある程度の温度上昇は避けられない。「日陰」でも20分後には車外温度を超えている。「日陰」にクルマを駐められたとしても、子どもやペットの置き去りは御法度だ。

なお当実験動画では、パーツごとの温度上昇の様子も公開されている。まず「フロントガラス」は「日陰」で40.9度に「日なた」では45.1度にまで上昇した。以下、「ステアリング」は「日陰」で42.7度に「日なた」では58.0度に、「ダッシュボード」は「日陰」で46.8度に「日なた」で65.7度に、シートベルトの「タングプレート」は「日陰」で39.8度に「日なた」で47.0度に、それぞれ上昇している。

やはり直射日光が当たる場所は、「日なた」ではかなり熱くなる。そしてそういった場所は「日陰」でもそこそこ熱くなることも、頭の中に入れておきたい。

というわけで、日中ある程度長い時間クルマを駐める場合、もしも「日陰」と「日なた」とを選べるのであれば、「日陰」を選んだ方が車内温度の上昇を比較的に抑えられる。しかし、「日陰」でもそこそこ暑くなる。このことはくれぐれも忘れることのなきように。

今回は以上だ。次回も“暑さ対策”の基礎知識を紹介していく。お楽しみ。

《太田祥三》

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