<新連載>[システムの“最上流”に何を置く?]スマホを“ミラーリング”させたいときには…

「HDMI変換アダプター」の一例(ビートソニック・IF36)。
「HDMI変換アダプター」の一例(ビートソニック・IF36)。全 3 枚

当特集では、カーオーディオシステムの最上流に何を置くか、つまりは「何でAVソースを再生するか」について掘り下げている。今回は、スマホにて映像系コンテンツを楽しみたいと思った際の、それを実現させるための方法やコツを解説していく。

◆「HDMI端子」にはタイプ違いがある!? 変換ケーブルが必要になることも!

さて、スマホにて映像系コンテンツを楽しみたいと思ったら、スマホを「ミラーリング」する必要がある。なお「ミラーリング」とは、スマホの画面をそのまま車載メインユニットの画面に映し出し、音声は車載スピーカーにて聴けるようにすることを指す。で、これを実行しようと思った際には基本的に、車載機に「HDMI端子」が備わっている必要がある。それが備わっていたら、あとは愛用のスマホごとで必要となるケーブル類を用意すれば「ミラーリング」を行える。

ただし、注意点もある。それは「HDMI端子にはタイプ違いがある」ということだ。「HDMI端子」のスタンダードは「タイプA」だが、車載用の規格である「タイプE」が採用されている車載機器がここにきて少しずつ増えてきた。

ちなみに「タイプE」とは車載用の規格だ。ゆえに振動に強い。カチッとはまる機構が採用されているからだ。しかしミラーリングを行うためのケーブルは「タイプA」である場合が多い。なのでそうであったら「タイプE」の端子を「タイプA」へと変換するケーブルが必要となる。このことは頭の片隅に入れておきたい。

「HDMI変換アダプター」の一例(データシステム・HDA433)。「HDMI変換アダプター」の一例(データシステム・HDA433)。

◆「HDMI端子」が備わっていなくてもやりようがある!?

続いては、愛車のメインユニットに「HDMI端子」が備わっていない場合について説明しよう。「HDMI端子」がなかったら「ミラーリング」を行えないかというと、答はノーだ。モニターを備えたメインユニットには「外部映像入力端子」が備えられている場合がほとんどだ。外部映像プレーヤーの接続が想定されているモデルもあり、そうでなくても「バックカメラ」の映像入力のために大概はこれが装備されている。

そうであればその端子に「HDMI変換アダプター」を接続すれば、スマホのミラーリングを行える。スマホをそれに接続すると、スマホから出力されるデジタル信号をアナログ信号に変換できる。そうすればアナログの「外部映像入力端子」にてスマホから出力される映像信号を受けられる。

なお、映像入力端子が1つしかなく、それにはすでに「バックカメラ」からのケーブルが繋がれている場合もあるだろう。そうであれば「映像セレクター」を使用しよう。それを使えば「バックカメラ」の映像もスマホの映像も接続できる。そして、必要に応じて映像ソースを切り替えられる。

さらには、「バックカメラ」の映像についてはシフトレバーの操作とリンクさせることも可能だ。シフトレバーをバックギアに入れたときには「バックカメラ」の映像が、それ以外のときにはスマホの映像が入力されるようにしておくことも可能だ。

データシステム・TV-KITデータシステム・TV-KIT

◆「テレビキャンセラー」にはタイプ違いがある。使いやすいモデルを選択すベシ!

また、スマホをシステムの最上流に置いて「ミラーリング」を楽しみたいと考える場合には、「テレビキャンセラー」とか「テレビキット」と呼ばれるアイテムの装着もマストとなる。

というのも、純正・市販を問わずモニターを装備したメインユニットは普通、走行中には映像コンテンツを映し出せないようになっている。ドライバーが画面を注視することが法律で禁じられているからだ。しかし、同乗者が車載モニターを注視することは法律上なんら問題ない。なので同乗者に走行中も映像コンテンツを楽しませたいと思ったときには、「テレビキャンセラー」とか「テレビキット」と呼ばれるアイテムを装着すれば、それが叶う。

なおこれらを開発しているメーカーの中には、車種別に細かく適合するアイテムを用意している場合もある。そうであれば愛車に適合するモデルを選ぶと、これを付けることで一部の純正機能が使えなくなる等の問題が発生しにくくなる。

また、走行中にナビの操作もできるようにするタイプや、機能のオンオフを行えるスイッチが付属しているもの等々タイプ違いがいくつかあるので、自分にとって使いやすいのはどれなのかを吟味して選択しよう。

今回は以上だ。次回以降も「システムの最上流に何を置くか」について多角的に検証していく。お楽しみに。

《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  3. “プチカスタム”でサマードライブの楽しさをブーストアップ![特選カーアクセサリー名鑑]
  4. メルセデスベンツ車だけに特化!走りを静かにする「調音施工」認定店が埼玉県三郷市にオープン
  5. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る