4台限定のロールスロイス『ドロップテイル』、最初の1台はバラがテーマ…「ラ・ローズ・ノワール」発表

ロールスロイス・ドロップテイル の「ラ・ローズ・ノワール」
ロールスロイス・ドロップテイル の「ラ・ローズ・ノワール」全 10 枚

ロールスロイスは8月20日、世界限定4台を生産する新たなコーチビルドモデル『ドロップテイル』(Rolls-Royce Droptail)の最初の1台を発表した。「ラ・ローズ・ノワール(La Rose Noire)」と命名されている。


◆ダッシュボードにワンオフのクロノグラフ

ラ・ローズ・ノワールは、「ブラック・バッカラ・ローズ(Black Baccara rose)」が放つロマンスと魅力からインスパイアされたモデルだ。150回の反復工程の成果によって、深みのあるローズ色「トゥルー・ラブ」と呼ばれる新しいボディカラーが塗装された。

室内には、ロールスロイス史上最も複雑なパルケトリー(寄木細工)が表現された。およそ1600点のウッドピースは、約2年間かけて手作業で仕上げられ装着された。顧客にとって特別なヴィンテージイヤーを演出するために、ペアの特製シャンパンチェストも装備されている。

また、ダッシュボードには、「オーデマピゲ」のワンオフのタイムピースが組み込まれた。43mmの「ロイヤルオーク・コンセプト・スプリットセコンド・クロノグラフ GMT ラージデイト」には、赤いカウンターと赤いインナーベゼルが組み合わされ、ロジウム仕上げのベゼルで強調されたブラックのオープンワークダイヤルとのコントラストが生み出されている。

ロールスロイス・ドロップテイル の「ラ・ローズ・ノワール」ロールスロイス・ドロップテイル の「ラ・ローズ・ノワール」

◆取り外し可能なハードトップ

取り外し可能なハードトップは、ドロップテイルに2つの異なる個性を与えるためにデザインされた。ルーフを開いた状態のドロップテイルは、しなやかなオープントップのロードスター。ルーフを取り付けると、ドラマチックなクーペに変わる。

低く設定された専用ルーフは、高速走行向けの長めのレーキ角によってさらに誇張された。その背後には、ロールスロイスにとって初となる、車名を記したインゴットが配置されている。ルーフには、エレクトロクロミックガラスが採用された。ボタンを押すだけで、半透明に近い色合いに変化する。

トゥルー・ラブのペイントは、手作業でベーンの裏面に施された。控えめな装飾アクセントとして、間接的な反射が発生した場合にのみ、可視化されるという。これは、入り組んだフロントのエアインテークの下部にも見られる。このパーツは、デジタルで設計した後に軽量複合材を用いて3Dプリントされた。手作業の研磨とトゥルー・ラブのカラーでハンドペイントを施した202個のステンレス製インゴットを組み込んでいる。

ロールスロイス・ドロップテイル の「ラ・ローズ・ノワール」ロールスロイス・ドロップテイル の「ラ・ローズ・ノワール」

◆ダッシュボードに舞い落ちるバラの花びらを表現

インテリアには、1603ピースの黒いウッドベニヤの三角形によって、舞い落ちるバラの花びらが抽象的に描かれた。複雑な模様は、背景に1070の完全に対称な要素を使い、非対称に配置された533の赤いピースでバラの花びらを表現している。このアシンメトリーな仕上がりは、自然で有機的な花びらの散り際を表現するために、顧客からリクエストされたものだ。

ラ・ローズ・ノワールの原産地、フランスへのオマージュとして、フランスで調達されたブラック・シカモア材を使用した。ひとつひとつ手作業で三角形にカットし、やすりをかけ、正確に配置した。淡いグレーと濃いグレーで染色されたように見えるウッドピースは、実際には自然な色合いで表現されている。この色調の違いは、複数の丸太の単板を使用することで生まれ、ウッドベニヤの自然な模様によるものだ。時間の経過に伴う色褪せを防ぐため、赤いピースの作成にのみペイントを使用した。ロールスロイスは、1年かけて新しいラッカー製法を開発している。

リアのショールパネルからドア、フェイシアに至るまで、複雑なディテールを備えたウッドピースが乗員を包み込む。その組み立てには高度な集中力が必要とされ、1人の職人が1度に1時間、1日あたり5時間の作業が限度。作品の完成には、9か月以上を要した、としている。

《森脇稔》

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