[音響機材・チョイスの勘どころ]スピーカーの「デッドニング」は、段階を踏んで実行しても楽しめる!?

「デッドニング」をライトな内容にとどめた例。この写真のケースでは、スピーカーの周辺に「制振材」を貼るにとどめられている(施行ショップ:サウンドクオリティー<千葉県>)。
「デッドニング」をライトな内容にとどめた例。この写真のケースでは、スピーカーの周辺に「制振材」を貼るにとどめられている(施行ショップ:サウンドクオリティー<千葉県>)。全 1 枚

カーオーディオシステムを発展させることに興味を抱くドライバーに向けて、それを実行する上で役に立つ「製品の選び方」に関する情報を発信している当コーナー。まずは「スピーカー」のチョイスの“勘どころ”を説明している。現在は、取り付け費用について考察している。

さて、ここ何回かの記事にて説明しているように、「スピーカー交換」の際には取り付け費用も計上する必要がある。なので例えば予算が10万円あったとしても、そのすべてを製品代に投入できない。取り付け作業にもコストがかかるので、その分も勘案して製品選びをしないと、選ぶべきモデルが定まらない。

で、取り付け作業ではどのような部分にどのくらいのコストがかかるのかを説明してきたが、もっともウエイトが重くなるのは「デッドニング」だ。

なお「デッドニング」とは、クルマのドア内部の音響的なコンデションを整えるための作業だ。カースピーカーはスピーカーユニットが裸の状態で売られていてクルマのドアがスピーカーボックスの役目を果たすのだが、ドアはスピーカーとしては設計されてはいないので、ドアをスピーカーとして作り変える必要がある。「デッドニング」はまさしく、そのための作業だ。

ただし「スピーカー交換」をする際に、必ずしもフルメニューを施さなくても良い。最終的にはすべてをやった方がスピーカーとしての完成度は高まり、交換するスピーカーの性能を十分に引き出せる。それは事実なのだが、段階を踏んで実行するのもアリだ。なので、「スピーカー交換」をする際には、ごくごく軽めのメニューにとどめても良い。そうすれば、予算の多くを「スピーカー」の製品代に注入できる。

そうしてその後、予算ができたときに都度段階を経て行うと、各作業の効果のほどを実感できる。そしてその体験は、後のカーオーディオライフの糧と成り得る。カーオーディオに関する経験則がアップするからだ。さらには、作業を行う度に音が良くなる感動を味わえる。ここも利点だ。

逆に、当初はごくごく軽めの内容にとどめておき、その後何も行わないのはお薦めできない。せっかくより良いスピーカーを装着したのだから、その性能を引き出せないのはもったいない。つまり「デッドニング」は、「スピーカー交換」における必須項目だ。そのことは、頭の片隅に置いておきたい。

今回は以上だ。次回も「スピーカー」の選び方に関する“勘どころ”の解説を続行する。お楽しみに。

《太田祥三》

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