バイクと水上バイク、ヤマハなら2つの趣味を1日で楽しめる。そんな楽しみを実際に体験するのは俳優・タレントの指出瑞貴(さしで・みずき)さん。大型自動二輪免許と特別小型船舶免許を持つ指出さんは、テレビドラマ/映画/舞台などで幅広く活躍するが、バイクに乗り始めて仕事の幅がさらに大きく広がったという。
今回、新幹線で福島にやってきた指出さんは、YSP福島でヤマハ『YZF-R7』をレンタルし、猪苗代湖を目指してツーリング。猪苗代湖の磐梯マリーン猪苗代ビーチサイドマリーナでヤマハの水上バイクである『FXクルーザーHO』をレンタルして楽しんだ。その様子をお届けしよう。

この日の福島は、真夏を思わせる青空と入道雲に覆われていた。朝10時にYSP福島に到着すると気温はすでに35度を記録。しかし、指出さんは強烈な日差しさえも吸収してエネルギーに変えてしまうような笑顔で現れた。
「実はスポーツバイクに乗るのは、今日が初めて。前傾姿勢って言うんですか?イベント会場で跨ったことはあるのですが、憧れでした。ついに来た!って感じです。ドキドキ半分、不安半分です。でも、レンタルでYZF-R7のようなバイクが楽しめるのは良いですよね」と指出さん。緊張はしているがその声は弾んでいるし、新しいことに挑戦するその目は輝いている。
◆バイクに乗ってから、アクティブな自分を隠していたことに気づいた

「バイクには幼い頃から乗っていたんです。父の仕事の関係で1~4歳までブラジルにいたんですが、首が座ったくらいの頃からスクーターに乗せられていたみたいです。幼稚園の送り迎えはバイク。日本に帰ってきても父とずっとタンデムをしていました。
キッズモデルを経て、中学生くらいから俳優という仕事に目覚めたら、バイクが遠ざかっていきました。事故などのリスクからバイク禁止っていう事務所は多いですからね。実は16歳で原付免許は取ったのですが、乗ることはほとんどなく免許は身分証でした。普通自動二輪免許取得のきっかけは、コロナ禍で時間ができたからです。タンデム歴26年でしたが、ついに自分でバイクに乗れるようになったんです。その1年後には大型免許にもチャレンジ。大型教習は父と一緒に通いました。ただでさえ珍しい苗字で、しかも親子。教習所で目立ちましたね(笑)。
バイクに乗って視野が広がりました。バイクに乗って、これまでアクティブな自分を隠していたような気がしました。実は去年、父を後ろに乗せてタンデムしたんです。父から教えてもらったバイクの楽しさを少し恩返しできたような気がして嬉しかったです」(指出さん)

趣味と仕事のバイクライフだけでなく親孝行全開のバイクライフを送り、現在はヤマハ『XSR700』を初め、さまざまなバイクを所有している。
大型免許取得後は、特別小型船舶免許(水上バイク)も取得。「バイクに乗っていなかったら水上バイクの免許も取得していなかったですね」と、指出さんはアクティブな自分をさらに解放していった。その行動力は、視野だけでなく仕事の幅も拡大。ヤマハとの縁も生まれ、2023年初にはオーストラリアでオン&オフロードバイク、ROV、e-Bike、クルーザーを楽しんだ。
◆ヤマハYZF-R7で初めてのセパハン、スポーツバイクを体験

「ちょっと腰を引いて、猫背かなぁ」。YZF-R7を止めて指出さんは自分なりにバイクのキャラクターを分析し、どうしたらもっと上手く乗れるか、カッコよく乗れるかを考えていた。でも、その走りはスムーズ。不安はない。「うん、やっぱり腰を引いた方が乗りやすい!」と何度か乗るうちに指出さんはその答えを導き出し、納得する。
「免許を取った頃は、スポーツバイクは視野にも入っていませんでした。サーキットイメージもあるし、私には乗れないと思っていたんです。でも、今日乗れました。わたし、乗れた!と思いました。YZF-R7で憧れが叶いましたね。このバイクがレンタルで借りられるなんて嬉しいです」
「YZF-R7は、いつも乗っているXSR700よりも速く感じます。同じエンジンなのに面白いですね、バイクって。最初は上手く乗れなくて風にぶつかっている感じがしたんですが、やっと少し風と一体になれた気がします」と指出さん。

福島市街から猪苗代湖への道中、山の緑が深くまると同時に、指出さんとYZF-R7の関係性も深くなっていくのが見ていてわかる。YZF-R7も指出さんもイキイキとしているのだ。ヤマハのレンタルバイクなら知らなかったヤマハの魅力と知らなかった景色を自分のモノにできるのである。
1時間ほど走ると目の前に突然、猪苗代湖が広がった。空のブルーと湖のブルーがなんとも言えない美しさを見せ、そこにYZF-R7のヤマハブルーが溶け込む。
◆「陸と水の上ではまったくの別物です」
「特別小型船舶免許は昨年取得したんですが、その後何度か湖に通いました。免許は2日で取れるんです。バイクの免許より簡単でした。水上バイクは、バイク同様にエンジンを積んだ乗り物ですが、陸と水の上ではまったくの別物です」と指出さん。
ウエットスーツに着替えた指出さんは、ミントカラーのFXクルーザーHOとその最新スペックに興味津々の様子。これまでにヤマハの3気筒の水上バイクには何度か乗ってきているが、4気筒エンジンの水上バイクは初めてだという。

指出さんは、躊躇なく猪苗代湖に腰まで浸かってマシンの説明を受ける。タッチパネルや最新機構に関心しつつも、早く走り出したくて仕方がない様子だ。取材班が撮影用の別のボートに乗り込んでいる間にも色々と操作を確認。いざエンジンをかけると、自由に湖面を駆けていった。YZF-R7よりもすぐに一体感を得ているイメージだ。最初はゆっくりと並走しながら撮影をし、その後「ちょっと走りますか」と20分ほど走る。
指出さんが操縦するFXクルーザーHOが加速し、全身でその気持ちよさを表現すると湖面は一層輝きを増したようにも見えた。波が幾つにも発散される様子は彼女のパワーそのものを感じさせ、繰り返し押し寄せるその波が周りも元気にしてくれるようなイメージだ。雄大な磐梯山をバックに繰り広げられる動的な強さは、決して見飽きることのない風景だった。波音も風音も決して静かではないが、なぜかとても心地よい時間が流れる。
20分ほど走ると、湖がブルーからグリーンになり、秘境的な世界観が広がる。FXクルーザーHOなら、こんな景色を見るくることもできるのだ。再び20分ほど走り、帰還する。かなりのスピード感で疾走するが、指出さんはきちんとFXクルーザーHOを乗りこなしていた。

かなりハードに見えたので走行後に「疲れないんですか?」と聞くと、「大丈夫です。クルーズコントロールも活用していますから。あと4気筒のFXクルーザーHOはライダーの操作に対する反応がとても良いんです。最新型って感じで、すごく乗りやすいです」と指出さん。
「聞こえてないと思いますけど、乗っているときあまりに楽しくて『キャー』とか『ワー』って絶叫してたんですよ」と指出さん。「もちろん、聞こえていましたよ……」とスタッフ一同。「えっ……、聞こえてたんですか? だって本当に気持ちよくって」と指出さんが照れくさそうに笑うと、その場がぱっと明るくなった。
◆「いつかスタントライダーを使わずに自分で演じたい」

YZF-R7とFXクルーザーHOはタイプの異なるモビリティに見えるが、2台にはヤマハという共通の旋律が流れている。1日でこんな贅沢な楽しみを提供してくれるヤマハと、その2つを完璧に遊び倒す指出さんのタッグは見ていてとても清々しかった。
「SNSでメーカー名と女子が付いたタグって意外と多いんですけど、#ヤマハ女子ってまだまだ少ないんですよね。私が盛り上げていかないと」と指出さん。
「いつか映画やドラマなどの撮影で、バイクや水上バイクに乗るシーンをスタントライダーを使わずに自分で演じたいんです。私ならクリアシールドでいけます!」と指出さん。その夢はそう遠くないうちに叶うような気がした。

取材協力:ヤマハ発動機、YSP福島、磐梯マリーン猪苗代ビーチサイドマリーナ