サソリの毒は刺激的…アバルト復活から16年、進化の足跡【懐かしのカーカタログ】

アバルト グランデプント esseesse
アバルト グランデプント esseesse全 10 枚

ブランドとしてのアバルトが復活したのが2007年。その後2009年になると日本市場での展開が始まり、その第一段となったのが当時のフィアット『グランデプント』および『500』をベースにアバルトの名を冠して仕立てたハイパフォーマンスカーだった。

【画像全10枚】

『アバルト グランデプント』は、199A8型・1.4リットルのDOHC 16バルブ・ターボエンジンを搭載。最高出力155ps/5500rpm、最大トルク20.5kgmの性能を発揮。SPORT BOOST機能を働かせると23.5kgmにトルクアップを果たした。

さらに「アバルト グランデプント esseesse(エッセエッセ)」では専用のBMC製ハイパフォーマンスエアクリーナー、フューエル縁ジェクター、エンジンECU、Garrett製GT1446型ターボチャージャーを装備し最高出力180ps/5750rpm、最大トルク27.5kgm/2750rpmへと大幅に性能アップ。クローム仕上げのデュアルエキゾーストパイプも専用品だ。

さらにハイパフォーマンス仕様のコイルスプリング&サスペンション、専用ホワイト仕上げアロイホイール(7.5J×18)+215/40R18タイヤを装着。ブレーキには、フロントにハイパフォーマンスブレーキパッドとドリルドベンチレーテッドディスク、リヤにドリルドディスクが奢られた。

また2010年10月には、ベース車だった当時のグランデプントが「プントエヴォ」に進化したのに合わせて「アバルト プントエヴォ」に進化。エンジンは同じ排気量ながら型式が955A8型となり、163ps/25.5kgmに性能が高められた。アバルト初のスタート&ストップ(アイドリングストップ)の採用も見逃せない。

一方で『アバルト500』の最初のモデルは、当初のアバルトグランデプントと同排気量の1.4リットルのDOHC 16バルブのインタークーラーターボエンジンを搭載(型式は312A1型)。最高出力135ps/5500rpm、最大トルク18.4kgm/3000rpm(スポーツスイッチ使用時は21.0kgm)を発揮。最高速度205km/h、0-100km/h加速7.9秒(欧州仕様メーカー計測値)をマークした。またより性能を高めるesseesseキットも販売。左ハンドルも設定された。

さらに2010年10月には電動ソフトトップ仕様の『アバルト500C』も設定。このモデルにはATモード付き5速シーケンシャルトランスミッションが組み合わせられた。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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