[システムの“最上流”に何を置く?]デジタル映像機器を使いたいときの“コツ”とは…

「HDMI分配器」の一例(ビートソニック・IF21A)。
「HDMI分配器」の一例(ビートソニック・IF21A)。全 3 枚

クルマの中で音楽を聴こうとするとき、貴方は何で音楽を再生しているだろうか。当特集では、その選択肢の1つ1つについて利点や不利点を、そして便利かつ良い音で楽しむにはどうすべきかを解説してきた。今回は「デジタル映像機器」にスポットを当てる。

◆車内でも、映像コンテンツを楽しみたいというニーズが拡大! その手段となるのは…

さて、昨今は映像系コンテンツが充実している。映像系ストリーミングサービスがさまざま普及しているからだ。なので同乗者のために、映像再生環境を整えようと考えるドライバーが増えている。

で、映像コンテンツを楽しもうとするときには、スマホがミラーリングにて活用されることが多い。スマホでは映像系ストリーミングアプリを多彩に楽しめる。ゆえにスマホのミラーリングが可能になれば、YouTube等のストリーミング系動画アプリの映像を車載機器のモニターに映し出せて、音声はカースピーカーから聴けるようになる。

しかし、自宅にブルーレイディスクをたくさん所有している場合には、車内でもそれらを再生したくなる。

ちなみに、ブルーレイディスクの再生を行える市販メインユニットも存在している。それは、パナソニックの『ストラーダ』の上級機だ。そして同機はモニターが有機ELディスプレイなので、そもそも高画質なブルーレイの映像を一層キレイに再生できる。なので車内でブルーレイを楽しみたいと思ったときには、『ストラーダ』に交換すれば良いのだが…。

パナソニック・ストラーダパナソニック・ストラーダ

◆ブルーレイを観たいのなら、持ち運びが可能なブルーレイディスクプレーヤーが重宝する!

とはいえ、使用中のナビがまだ新しかったり、ナビではなくディスプレイオーディオを使いたかったり、そもそも純正ナビが取り外せなかったりする場合には、ナビを新調するという作戦は取りずらい。

そうであれば、持ち運びが可能なブルーレイディスクプレーヤーを車内にて使う、という作戦が浮上する。

なおその場合には、車載機器にHDMI端子が備わっていた方が使いやすい。そうであればHDMIケーブルにて接続することで映像をデジタル出力できるので、より高画質にブルーレイの映像を楽しめる。

また市販のディスプレイオーディオを使っている場合、それらには地デジチューナーが内蔵されていない場合が多いので、テレビ番組を観たいのであれば同じく持ち運びが可能な地デジチューナーをHDMI端子にて繋げば良い。

というわけでこのように、「デジタル映像機器」もカーオーディオシステムにおいて「ソースユニット」として重宝する。

ところで、「デジタル映像機器」を導入する際には併せて「HDMI分配器」も導入すると利便性が上がる。というのも車載機器にHDMI端子が備わっていても、それはすでにスマホのミラーリング用として塞がっている場合が多いはずだ。さらにはブルーレイディスクプレーヤーと地デジチューナーの両方を導入したくなることもあるだろう。そうであれば「HDMI分配器」を使えば複数の「デジタル映像機器」を接続でき、ソース切換もリモコンにて行えるようになる。

HDMI変換アダプター」の一例(データシステム・HDA433)。HDMI変換アダプター」の一例(データシステム・HDA433)。

◆「HDMI分配器」は車載専用機がお薦め! そしてトヨタ車では…

なお、家庭用の「HDMI分配器」を使うという手もあるが、お薦めなのは車載専用機だ。車載専用機なら温度変化が大きい車内で安心して使用できる。また、バックギアに入れたときには自動的にバックカメラの映像に切り替わる機能が搭載されている場合も多い。その点でも使いやすい。

ところでトヨタ車純正ディスプレイオーディオの場合は、そもそもHDMI入力端子はもちろんアナログの映像入力端子も備わっていないので、映像系コンテンツを楽しみたいと思ったときには「車載用Android端末」を使うと便利だ。そうである理由は以下のとおりだ。CarPlay対応機では動画系アプリは観られないが、「車載用Android端末」を使う場合にはそれに格納してある動画系アプリを観られるようになるからだ。

ただしブルーレイディスクプレーヤーや地デジチューナーも接続したいと思うなら、「車載用Android端末」を導入するよりも、「外部映像入力端子」を増設する作戦を取るべきだ。それと併せて「HDMI変換アダプター」も導入すれば、スマホも含めて「デジタル映像機器」をさまざま接続できるようになる。

今回は以上だ。次回も車内で音楽は何で再生すべきかについて解説していく。お楽しみに。

《太田祥三》

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