水平分業型自動車市場に備えよ…ブルースカイテクノロジー 代表取締役兼CEO 矢島和男氏[インタビュー]

水平分業型自動車市場に備えよ…ブルースカイテクノロジー 代表取締役兼CEO 矢島和男氏[インタビュー]
水平分業型自動車市場に備えよ…ブルースカイテクノロジー 代表取締役兼CEO 矢島和男氏[インタビュー]全 1 枚

レスポンスの無料セミナー「世界OEM各社のEV化と今後の進化普及に向けて」においてブルースカイテクノロジー株式会社 代表取締役兼CEO 矢島和男氏が登壇する。その矢島氏に、講演の概要と日本の自動車産業についてインタビューした。

ブルースカイテクノロジーは電動化を中心に先端技術による車両の設計や試作、量産技術の開発を行うエンジニアリングサービス事業者。CEOの矢島氏は長年日産自動車で技術研究を担い、2018年に同社を立ち上げた。日産時代には材料技術からインフィニティ開発本部など多くの部署を経験。2009年にはEVエネルギー開発部部長としてリーフのバッテリー開発に携わった。その後、ルノー・日産におけるEV/HEV開発本部本部長として電動車の技術開発を統括していた。

ブルースカイテクノロジーは、40名くらいの小所帯だが、バッテリー関連だけでもセル、パック、量産、BMS(バッテリーマネジメントシステム)など細部ごとのエキスパートを配する。パワートレインもHEVユニット、モーター、車両制御、それぞれのプロフェッショナルがいる。まさにプロ集団としてOEM、ティア1らの開発支援、試作を行う。2023年のジャパンモビリティショーでは、同社が手掛けたコンセプトカー、小型EVを目にしているはずだ。

■新技術の本質を見極める

――矢島氏の講演タイトルが「自動車業界で生き残るための本質技術とは何か」となっております。業界の変革期に生き残うるための本質技術とはなんでしょうか。

矢島氏(以下同):新聞などではEVや電動車について新しい用語や技術がとびかっていますが、すべてが重要かというと、そうでもありません。これからの産業や新しい市場に大きな影響を与えるものもあれば、現実問題として普及が難しい技術もあります。混在しているのですが、すべていっしょに語られているのではないかという疑問もあります。

セミナーでは具体的な話も盛り込みたいと思っていますが、なにが本質でなにが本質でないか。難しい問題ですが、それを考えるためまず電動化の現状と日本の課題について把握・分析することが必要だと考えます。

――現状、日本は電動化に遅れていると言われていますが、これが課題でしょうか。

私は、内燃機関(ICE)はそう簡単にはなくならないと思っています。しかし、EV市場は2035年までに新車販売の半分に達すると見込んでいます。ブランド別のグローバル市場を見ると、従来の内燃機関車では、世界中の車両3台に1台は日本ブランドです。しかし現在EVに限っていえば、半分以上が中国系ブランドを締めています。EUとアメリカが各20%以上と続き、日本ブランドのEVは世界でたった2%です。

技術的に劣っていなくても、これはリスクではないのか。という懸念はあります。

――技術レベルが高くても、製品や市場の数字として現れない。日本OEMやサプライヤーにはどんな戦略が考えられるでしょうか。


《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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