[サウンド制御術・実践講座]イコライザーでのベースやギターの音の整え方を解説!

ツイーターの取り付け例(フォーカル・デモカー)。
ツイーターの取り付け例(フォーカル・デモカー)。全 1 枚

サウンドチューニング機能を活用すると、車内の音響的な不利要因への対策が可能となる。当コーナーでは、その扱い方を解説している。現在は、「イコライザー」の操作方法を説明している。

さて前回は、「イコライザー」を操作することでボーカルとドラムスの音がどう変わるのかを紹介した。それに引き続いて当回では、ベースとギターのサウンドの整え方を説明していく。

では早速本題に入ろう。まずはベースから。ベースに関しては32Hzあたり以下のバンドを上げ下げすることで、録音した部屋の中でのアンプから出る音の響き方を変えられる。次いでその上の32Hzあたりから125Hzあたりのバンドを操作することで重さや重心が変化し、125Hzあたりから250Hzあたりにかけては該当するバンドを下げることで“こもり”が取れ、逆に上げるとフレージングが聴き取りやすくなる。

また250Hzあたりから1kHzあたりのバンドを操作すると、音量感や存在感を変えられて、1kHzあたりから4kHzあたりのバンドのツマミを上げ下げすると、音程感が変化する。そして4kHzあたりから8kHzあたりのバンドを操作するとスピード感や切れ味に変化が現れる。

続いては、ギターについてみていこう。アコースティックギター(以下、AG)では、32Hzあたりから125Hzあたりのバンドのツマミを上げ下げすることで録音した部屋の響き方を変更できる。エレキギター(以下、EG)では、32Hz以下のバンドを操作すると部屋の響き方を変えられて、64Hzあたりから250Hzあたりのバンドをいじると、低域の厚みやギターアンプの箱鳴りを変更できる。AGでは、125Hzあたりから250Hzあたりの周波数帯を変化させると、楽器のボディの鳴り方や厚みに違いが現れる。

さらには、250Hzあたりから1kHzあたりのバンドを可変すると、AGでは音量感と温かみをEGでは音量感を変えられて、その上の1kHzあたりから4kHzあたりのバンドについては、AGでは弦を弾くアタック感や音の芯に影響が出て、EGではスピード感やカッティングのエッジ感が変わってくる。

そしてAGでは、4kHzあたりから8kHzあたりのバンドを操作すると透明感やツヤが変わり、16kHzより上のバンドをいじるとピックが弦に当たる音や緊張感が変わってくる。一方EGでは、4kHzあたりから16kHzあたりのバンドを変化させることで、透明感や輝き方を変えられる。

かくして実際の操作においては、このような変化が出るということを頭に入れておきながら、聴感上で全体的に自然なサウンドになるように整えていこう。または、自分の好みに合う音作りをするのもアリだ。ここで説明したことを参考にして、サウンドの色合いを変化させよう。

今回は以上だ。次回は、「イコライザー」の操作方法の総論を解説していく。お楽しみに。

《太田祥三》

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