ハイパワーかつプレミアムEV向け? 東海理化のインバーター内蔵インホールモーター…オートモーティブワールド2024

エリーカの血統を継ぐ、東海理化の「Gen 5インホイールモーター」(オートモーティブワールド2024)
エリーカの血統を継ぐ、東海理化の「Gen 5インホイールモーター」(オートモーティブワールド2024)全 8 枚

EV市場の盛り上がりを受け、インホイールモーターもさらなる進化を遂げているようだ。オートモーティブワールド2024、東海理化のブースではインバーター内蔵タイプのプロトタイプが展示されていた。

◆インバーター内蔵の「Gen 5インホイールモーター」

インホイールモーターは、2004年の『エリーカ』(8輪のスーパーEV)に採用され、市販EVの黎明期には有力なパワートレイン・駆動システムのひとつだった。レイアウトやパッケージの自由度を上げ、バッテリーを最大限搭載することができるからだ。半面、1個あたりのモーター出力を上げにくいなどの欠点もあり、モーターの品質向上もあり市販車レベルでは普及しなかった。しかし、モーターもバッテリー、制御技術がさらに進化した現在において、その可能性が広がっている。

そのひとつが、東海理化が展示していたインバーター内蔵の「Gen 5インホイールモーター」だ。同社はe-GleとともにNEDOプロジェクトに採択されたGen 4インホイールモーターも手掛けており、合わせて展示されていた。e-Gleは慶應義塾大学でエリーカの開発に携わった清水浩教授が代表の会社だ。

インホイールモーターのカットモデル

17インチサイズのホイールに収まるモーターハウジングはハブと一体化している。モーターの回転軸の周りにリング状に構成されたインバーター回路がハウジングに固定される。その外側にモーターコイルが配置される。物理ブレーキはモーターケースの後ろ側(車体側)に配置され、回生ブレーキと二重化される。機械式ブレーキが残るのでEPBも設置可能だ。


《中尾真二》

アクセスランキング

  1. ホンダ『プレリュード』新型、ホームページで先行公開…発売は9月
  2. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  3. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  4. ホンダ『N-ONE e:』の価格を予想、280万円台からか…実質ガソリンモデル並み?
  5. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る