女性の負傷リスクが男性比1.45倍---運転中の衝突事故で[新聞ウォッチ]

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きょう(3月8日)は「国際女性デー」。国連が女性の地位向上を目指して定めた日のようだが、きょうの各紙もジェンダーギャップ(男女格差)にまつわる特集記事が満載だ。

◆無意識の差別

例えば、産経は国際女性デーのシンボルでもある美しい「ミモザ」の花をあしらった特別紙面で構成しているほか、朝日の1面トップ記事は「単身の高齢女性4割貧困」という衝撃的なタイトルで、65歳以上の一人暮らしの女性の相対的貧困率が、44.1%にのぼることが、貧困問題を研究する東京都立大教授による独自の集計結果で明らかになったと報じている。

東京も1面トップで「給与 説明できない格差、女性を低く評価『無意識の差別』」などのほか、ジェンダー平等について考える記事を各面に掲載。

◆衝突試験が男性基準?

そんな中、興味深い分析記事としては毎日が1面トップなどで取り上げた「運転女性負傷率1.45倍」。見出しだけではなかなか読み解くのが難しいが、「自動車を運転中に事故に遭った際、女性は男性より1,45倍けがをしやすい。警察庁の持つ過去10年分の事故データを毎日新聞が分析したところ、性別による負傷リスクの差が浮かび上がった」というようだ。

そして、記事では「運転席の女性が男性よりけがをしやすい理由は、はっきりとは分かっていない」としながらも「安全性を測る衝突試験が、長年男性を基準に実施されてきたのが影響している」とも分析。「成人女性を模したダミーが衝突試験に使われ、そのデータが製品化に生かされていれば、性差は縮まっていたかもしれない」とも伝えている。

性別による負傷リスクの差はともかくとして、携帯電話やスマートフォンを使いながら自動車を走行させる「ながら運転」が要因となった死亡・重傷事故が、警察庁の調べで2023年には122件も発生。統計のある2007年以降で最多で、携帯電話を使用していない場合に比べて死亡事故率は4倍近くになるというのも、ドライバーには気になるデータだ。

2024年3月8日付

●賃上げ要求平均5.85%、春闘連合集計、30年ぶり高水準(読売・1面)

●公取委、日産下請法違反で勧告、減額強要90年代からか(読売・2面)

●米EV税制優遇、日産リーフ復帰(読売・8面)

●運転女性負傷率1.45倍、本紙分析、車同士の事故男性比(毎日・1面)

●スマホながら運転死亡・重傷事故最多、昨年122件(毎日・24面)

●価格転嫁拒む下請け構造、自動車・運輸で遅れ、相互依存デフレの温床(日経・5面)

●現代自動車、日本にEVバス、今秋、中型から発売(日経・12面)

●テスラ独工場、火災で2週間休止(日経・12面)

●中古車競売18%高、2月118万5000円、新車販売台数減で(日経・17面)

●自転車事故死8年ぶり増加、昨年346人に、ヘルメット非着用多く(日経・42面)

《福田俊之》

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