未来の新幹線? いいえ、トラックです…米ケンワースがプロトタイプを発表

ケンワース SuperTruck 2 のプロトタイプ
ケンワース SuperTruck 2 のプロトタイプ全 4 枚

ケンワースは5月21日、米国の「ACT Expo」において、『SuperTruck 2』のプロトタイプを発表した。

写真:ケンワース SuperTruck 2 のプロトタイプ

このトラックは、米エネルギー省(DOE)の「SuperTruck」プログラムの一環として、6年間行われてきた開発の成果。DOEとPACCARの共同投資により実現したこのプロジェクトは、ディーゼルエンジンを主動力源とし、貨物の輸送効率の向上を目指している。

SuperTruck 2は、重量の削減とディーゼルハイブリッドパワートレインの採用、そして空力改善により、輸送効率を136%向上させた。特に注目されるのは、その独特な外観とドライバー向けの快適な設備だ。

エンジンとトランスミッションでは、SuperTruck 2は440hpのPACCAR MX-11エンジンとPACCAR TX-12自動変速機を使用している。さらに、48Vの電動ジェネレーターを搭載し、次世代リチウムイオンバッテリーを活用したマイルドハイブリッドシステムを構築している。このシステムは回生ブレーキを通じてバッテリーを充電し、電動ファンや電動ステアリング、電動クーラントポンプなどを駆動する。

SuperTruck 2のデザインは、センタードライバーキャブと新しいスリーパーコンパートメントを特徴としており、新幹線のような外観を持つ。空力デザインは、パワートレインの配置により可能となり、トラックの前部を狭くし、車輪をボディ内に完全に収めることができた。これにより、ケンワースの基準車両と比較して48%の空気抵抗削減を実現した。

さらに、SuperTruck 2はディーゼルエンジンを搭載しているが、将来的には燃料電池や水素タンク、天然ガスタンク、バッテリーなどを効率的に搭載できる設計となっている。

ケンワースのエンジニアリングチームは、トラクターとトレーラーの組み合わせで2万6100ポンドの重量を達成した。一般的なトラクター・トレーラーよりも7100ポンド軽量化している。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ソニー・ホンダが発表予定の新コンセプトカーに「期待十分」の声、進化の早さに「想像以上」とも
  2. 「めっちゃかっけぇ」日産『ティアナ』新型に反響続々! 最新コックピットに15スピーカー付きで約310万円の価格にも注目
  3. 「エスティマ難民」のあなたに? トヨタ『シエナ』2026年モデル発表…11月の新型車記事ベスト5
  4. シトロエンのSUVクーペ『バサルト』、バーチャルコンセプトを実車化…サンパウロモーターショー2025
  5. かつての「ハイラックスサーフ」、トヨタ『4ランナー』に米2026年型…ハイブリッド中心に9グレード展開
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る