【トヨタ MIRAI vs ホンダ CR-V e:FCEV】スペック比較…今買える燃料電池車

トヨタ MIRAI vs ホンダ CR-V e:FCEV
トヨタ MIRAI vs ホンダ CR-V e:FCEV全 12 枚

7月に発売されたばかりの『CR-V e:FCEV』はホンダとしては初の量産型燃料電池車だ。いっぽうトヨタは2014年より燃料電池車『MIRAI』を販売しており、2020年より2代目になっている。同じ燃料電池車を比較して、違いや強みを見てみよう。

ホンダ CR-V e:FCEVホンダ CR-V e:FCEV

◆外寸比較

CR-V e:FCEV 
全長:4805mm
全幅:1865mm
全高:1690mm
ホイールベース:2700mm
最小旋回半径:5.5m

MIRAI
全長:4975mm
全幅:1885mm
全高:1470mm
ホイールベース:2920mm
最小旋回半径:5.8m

外寸の比較では両者のボディタイプの違いが顕著に出る結果となった。セダンであるMIRAIは全長やホイールベースが長い一方、SUVであるCR-V e:FCEVは全高が高い。ただ、意外にも全幅と最小回転半径はほぼ同じ値となり、両者とも大柄なボディサイズが明確になる結果となった。

トヨタ MIRAIトヨタ MIRAI

◆パワートレイン

CR-V e:FCEV
モーター型式:MCF91
燃料電池スタック最高出力:92.2kW(125PS)
モーター最高出力:130kW(177PS)
モーター最大トルク:310Nm(31.6kgfm)

MIRAI
モーター型式:3KM
燃料電池スタック最高出力:128kW(174PS)
モーター最高出力:134kW(182PS)
モーター最大トルク:300Nm(30.6kgfm)

パワーユニットの比較では、燃料電池スタックのスペックに大きな違いが出た。燃料電池スタックとは水素と酸素を用いて発電するユニットで、シリーズハイブリッド車のエンジンと似たような役割を持つ。そのため出力に違いがあるからといって直ちに走行性能に影響はないものの、MIRAIの方が余裕のある設計をしていることがうかがえる。しかし、動力性能に対して重要なモーターのスペックはCR-Vが10Nm高くMIRAIが4kW高いという事でほぼほぼ差がないことがわかる。

トヨタ MIRAIトヨタ MIRAI

◆燃費

CR-V e:FCEV
燃料消費率:129km/kg
タンク容量:109L(前方53L+後方56L)
一充填走行距離:621km
充電走行距離:61km

MIRAI
燃料消費率:146~152km/kg
タンク容量:141L(前方64L+中52L+後方25L)
一充填走行距離:820~850km

燃費及び航続距離の比較ではMIRAIに軍配が上がる結果となった。燃料消費率の差によりランニングコストに差がつく他、まだ充分に普及しているとは言えない水素ステーション事情から、200kmの航続距離の違いは普段使いにも大きな差が出てくるだろう。燃料消費率はSUVとセダンというボディタイプの違いからくる空気抵抗の差や、ゆとりをもった燃料電池スタックの恩恵が、航続距離では燃料消費率はもちろん、水素タンク容量が大きな差をつけていると考えられる。

ホンダ CR-V e:FCEV(充電)ホンダ CR-V e:FCEV(充電)

しかし、CR-Vは家庭で充電が可能で、バッテリーのみで61kmの走行が可能な点に注目したい。61kmという距離は日常使いに必要充分であり、もし自宅での充電で済む場合は水素ステーションまで充填に出かける手間がなくなるのだ。これにより、普段使いは準EVとして、遠出の際には電気より充填の早い燃料電池車として使うことができ、利便性は格段に上がることだろう。

◆価格

CR-V e:FCEV
809万4900円~

MIRAI
726万1000円~

価格面でもMIRAIに軍配が上がる結果となった。しかし、CR-Vは1グレードのみの展開に対しMIRAIは合計6グレードの展開となり、最上級グレードである「Z“Executive Package Advanced Drive”」を選ぶと860万円オーバーとなる為、欲しい装備によってはMIRAIが安いとは一概に言えないだろう。

《園田陽大》

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