レジャーや屋内、夜間工事まで シーンを選ばないアイシンの可搬型FC発電機…水素・燃料電池展 2025

アイシンの可搬型FC発電機(コンセプトモデル)。空冷式で小型&コストダウンを実現。水素供給、水素タンクは別
アイシンの可搬型FC発電機(コンセプトモデル)。空冷式で小型&コストダウンを実現。水素供給、水素タンクは別全 8 枚

キャンプやレジャーにポータブル電源を持っていくスタイルは、珍しいものではなくなってきた。照明や暖房などアウトドアでも電気があると便利であり、慣れると手放せなくなる。

「H2 & FC EXPO 水素・燃料電池展」(会期:2月19日~21日)でアイシンが展示していたのは、水素カートリッジを利用した可搬型FC発電機(コンセプトモデル)。形状はちょっと大きめのクーラーボックスサイズだ。車輪と転がして運ぶための取っ手がついている。重さは約37kgと軽くはないが、同サイズのポータブルバッテリーよりは軽い。定格出力は2kW。アウトレットはAC100VのコンセントとUSBポートがついている。EVやHEVに搭載されているACアウトレットは100V/15A(=1.5kW)が標準だ。このFC発電機はそれより高い出力を持っている。

FC(燃料電池)発電機なので、水素と酸素の化学反応によって電気を生み出す。可搬型として小さくできたのは、本体を空冷としたことが大きい。FCの化学反応は温度管理が非常に重要だ。適切な温度でセルの中に水素・酸素を通してやる必要がある。通常は温度管理と冷却は水冷式で行う。

しかし、アイシンの可搬型FC発電機はファンを回す空冷方式だ。冷却系のパイプやポンプが必要なくサイズやコストダウンにつながる。

本体はコンパクトだが、FCの発電には水素ガスが必要(酸素は大気から取り込む)だ。水素ガスの供給はタンクを接続して行う。会場にはタンクと一体式で運べるタイプの発電機も展示されていた。横に丸い大きな穴があいており、水素カートリッジを差し込む。水素カートリッジは昨年トヨタが発表したものだ。重さは8.7kgほどで4.7リットルの容量があり、200g分の水素が重点される。カートリッジ1本でおよそ2時間の連続発電が可能というので、電源の容量としては4kWhということになる。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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