ロシアの自動車大手アフトワズの「ラーダ」ブランドは、新型車の『イスクラ』が一連の工場試験と認証試験をクリアしたと発表した。これにより、4月19日からイスクラの生産が開始される予定だ。
イスクラの開発にあたっては、98台のプロトタイプが製作され、様々な仕様で徹底的な試験が行われた。ラーダは自社のテストコースだけでなく、山岳地帯や北部地域など、実際の道路環境を含む多様な条件下でテストを実施。ロシア国内で実路テストを行っているのはラーダだけだという。
試験内容は多岐にわたり、風洞実験、無響室での振動音響試験、電磁両立性試験、気候試験などが行われた。その結果、イスクラは操縦性能やロシアの気候への適応性、空力騒音の低減、オーディオシステムの音質、電話通信の安定性などで高い評価を得た。

特に注力したのが安全性能だ。84回のクラッシュテストを含む衝突試験の結果、イスクラはロシアの国内基準を大幅に上回る安全性を実現。同クラスの外国車と同等レベルの性能を達成したという。
イスクラは、ラーダの既存モデルである『グランタ』と『ヴェスタ』の間に位置づけられる新型車。セダン、ステーションワゴン、クロスオーバーの3タイプが用意され、1.6リットルエンジンに5速または6速マニュアル、CVTの組み合わせで展開される予定だ。