GMの「シボレー」ブランドは、ブラジル進出100周年を祝う特別仕様車『S10 100周年記念モデル』を発表した。この新モデルは、シボレーの革新的精神を体現し、パフォーマンス、スタイル、そして本物志向を重視する顧客との絆を強化するものだという。
S10は、ブラジルで初めて生産された中型ピックアップトラックであり、国内市場で最も長く生産が続いているモデルでもある。
そのため、S10 100周年記念モデルは、単なる記念モデルを超えた存在だとし、シボレーが得意とする特別仕様車の頂点に立つモデルとして開発された。1970年代以降、シボレーは100を超える特別シリーズを生み出してきた。これらは歴史的な節目や行動傾向、さらには様々な車種に見られる技術革新を反映している。
ベースとなる中型ピックアップトラックの新型『S10』は、GMの現地エンジニアリングチームとの協力により開発された独自の技術パッケージを搭載している。専用設計のスプリングとショックアブソーバーを採用した特別なサスペンションシステムにより、車高が30mm上昇。これにより、より過酷なオフロード走行に対応できるようになった。さらに、18インチのオールテレインタイヤを採用し、土や砂利道での接地性能を向上させている。
カスタマイズ性能の高さも特筆すべき点だ。全22項目の特別装備が用意され、パフォーマンスとスタイルの両面でカスタマイズを求める顧客層の増加に対応している。
外観では、フロントのスキッドプレート、LEDライトを2つ備えたフロントバンパー、一体型サンタントニオバー、フェンダーのデカールなどが目を引く。新色のホワイトデューンボディカラーは、グローバルトレンドを反映したものだ。内装では、プレミアムシートカバーや特別な縫製パターンを採用し、洗練さとスポーティさを演出している。
2.8リットルターボディーゼルエンジン(最大出力207hp)は、AIによるキャリブレーションシステムを搭載。リアルタイムでパラメーターを調整し、出力と燃費を最適化する。
車線維持アシストや後側方接近警報などの先進技術も採用。また、排出ガスを最大84%削減するAd Blue(尿素水)システムも搭載された。
S10 100周年記念モデルは、100周年を祝う3部作の第1弾となる。年内には、『オニックス』と『トラッカー』にも100周年記念モデルが登場する予定だ。