豊田自動織機、株非公開化を検討、トヨタなど源流企業へ買収案[新聞ウォッチ]

豊田自動織機
豊田自動織機全 2 枚

トヨタ自動車の“源流企業”で東証プライムに上場する豊田自動織機が、株式の非公開化を検討しているという。朝日など複数のメディアが、GWに入った4月26日付けの朝刊に「豊田織機、株非公開化を検討、トヨタなど源流企業へ買収案」などと報じていたが、トヨタ自動車の豊田章男会長を含むトヨタの創業家が、非公開化を前提とした買収提案を行ったそうだ。

記事によると、豊田織機は提案を受けて特別委員会を組成。トヨタなどが特別目的会社(SPC)を立ち上げ、豊田織機に対して株式公開買い付け(TOB)を実施して買収する案が浮上しているという。

豊田織機の純資産は、3月末時点で約5兆円。SPCには、トヨタやグループ会社が出資し、グループ各社の取引先金融機関が融資することなどが検討されている。その買収総額は5、6兆円規模となる可能性があるとも伝えている。

ただ、報道を受けて、豊田織機は「企業価値向上のための資本政策を含めた、あらゆる可能性を検討しておりますが、現時点で決定された事項はございません」とコメント。トヨタも「当社が保有するトヨタグループ株式については常に最適なあり方を検討しているが、現時点で決定したものはない」とも。

豊田織機はトヨタグループ創始者の豊田佐吉氏が創業。現在は、フォークリフトや自動車部品の製造、トヨタ車の組み立てなどを手がけている。トヨタ株の9%など、グループ企業の株を多く持ち、投資ファンドなどからは、資本効率を高めることを求められるなど、海外のアクティビストからも狙われていたようだ。

その豊田自動織機といえば、昨今は、長い歴史や伝統がある“源流企業”というよりも、フォークリフト用エンジンの性能試験で、データを差し替えるなどの不正行為が発覚。トヨタグループの中では、ダイハツ工業と日野自動車とともに、信頼回復に向けた再発防止策や組織風土の改革などでも注目を集めていた。

2025年4月28日付

●日系EVに中国先端技術、現地人材を活用、反攻狙う(読売・4面)

●空飛ぶクルマ運航見合わせ、万博、飛行中一部モーター破損 (読売・24面)

●逆走、東北道3人死亡、栃木・那須塩原,衝突後6台追突事故 (朝日・1面)

●高速逆走全国で相次ぐ、分岐・合流地点など最多 (東京・19面)

●陥没事故の埼玉・八潮「地盤、極めて軟弱」産総研、3Dで可視化(日経・26面)

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ゴミ回収箱に人が入ることは予見不能
  2. ヤマハの125ccスクーター『NMAX 125 Tech MAX』が世界的デザイン賞、ヤマハとしては14年連続受賞
  3. 「さすが俺達の日産技術陣!」日産の新型EVセダン『N7』にSNS反応、「カッコ良すぎないか」などデザイン評価
  4. ホンダ『モンキー』イベントに過去最高の550台超が集結!「自腹」でも続ける「二輪文化継承」への思い
  5. 「洗車の日」企画:ユーザーが知りたいケミカル用品と洗車機の進化
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. AI導入の現状と未来、開発にどう活かすか? エンジニアの声は?…TE Connectivityの独自リポートから見えてきたもの
  2. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
  3. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  4. EVシフトの大減速、COP消滅の危機…2024年を振り返りこの先を考える 【池田直渡の着眼大局】
  5. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
ランキングをもっと見る