そのニオイ、原因はエバポレーター! 今すぐできる簡単DIY洗浄法とは?~Weeklyメンテナンス~

そのニオイ、原因はエバポレーター! 今すぐできる簡単DIY洗浄法とは?~Weeklyメンテナンス~
そのニオイ、原因はエバポレーター! 今すぐできる簡単DIY洗浄法とは?~Weeklyメンテナンス~全 1 枚

急激に気温が上がるこの時期、冬場はエアコンを使っていなかったユーザーがエアコンを起動すると吹き出し口から嫌な臭いが……。そんな時にはエバポレーターの汚れを疑って清掃を実施してみよう。

◆年中酷使する自動車の空調メンテ

近年ではオートエアコンの装備車などは通年を通じてエアコンオンにして使っているユーザーもいるだろうが、冬場はヒーターだけで、夏場になってはじめてエアコンをオンにするといった使い方のユーザーも多いだろう。そんなユーザーが気温が急上昇するこの時期に体感するのが、エアコンの臭い問題だ。エアコンの温度設定を冷房にしてオン→すると吹き出し口から冷気とともに嫌な臭いが漂ってくることを経験したドライバーも多いのでは無いだろうか?

半年程度エアコンを使っていなかったので、ダクト経路に汚れなどが溜まっていて一時的に臭いがすることもあるが、その場合は間もなくすると通常のクリーンな運転に移行する。しかし臭いがしつこい場合にはエアコン内部の汚れを疑ってみると良いだろう。特に新車登録からかなりの年数が経っているクルマなら、多かれ少なかれエアコン内部は汚れているので、この際にリフレッシュのために清掃作業を実施してみるのも良いだろう。

エアコン内部の汚れと言ったが、原因となっている主なユニットはエバポレーターと呼ばれるパーツだ。よほどのクルマ好きでも無ければ、あまり聞き慣れない言葉かも知れないが、車内の空気の温度を下げたりする機能はエバポレーターが担っている。まずはその働きからなぜ汚れるのか、なぜ清掃が必要なのかを理解することからはじめてみよう。

◆知名度低い『エバポレーター』とはどんなパーツ?

エバポレーターとは熱交換器/蒸発装置と呼ばれるパーツだ。エアコンは内部にエアコンガスが通っていて、機器の中をガスを循環させることで温度を変化させている。その中でガスを液体から気体に気化させる時に、温度が急激に冷える仕組みを利用しているのがエバポレーターだ。

エアコンガスがエバポレーター内部で気化する際にまわりの熱を奪う=温度が下がるのだ。その際には空気中の除湿も行うことになる。そんなエバポレーターを通過した冷えた空気が車内に送り出されるので、エアコン吹き出し口から冷気が出るという仕組み(ちなみに暖房時にも除湿を目的として空気はエバポレーターを通過する)。

しかし、エバポレーターはその機能&構造上、空気が通過する&除湿するために湿気が付く(結露が起きる)ため、汚れやすいパーツでもあるのだ。エバポレーターの表面には汚れが堆積したり、そこからカビが発生することもある。これらの汚れの堆積が“臭い”の原因になっている。そこで定期的に清掃して臭いの元になる汚れを除去する必要があるのだ。

しかし、愛車に長年乗っていても、エバポレーターと呼ばれるパーツを目にしたことがあるユーザーはほとんどいないだろう。それもそのはず、多くの場合はダッシュやグローブボックスの奥深くに設置されていて、普段はドライバーや乗員の目には触れることがないからだ。グローブボックスの奥などにあるエアコンフィルター交換したことのあるユーザーなら、だいたいそのあたりにエアコンのユニット(同時にエバポレーター設置されている)があると思えばまず間違いないだろう。

しかし、そんな奥底にある機器を洗浄することなんてできるだろうか? と普通なら思うだろうが、そこはご心配なく。一般ユーザーが特別な技術や工具などが無くても簡易的にエバポレーターを清掃できるアイテムが販売されているからだ。

主に手に入りやすいクリーナーには2種類のモデルがある。ひとつはエアコンフィルター部分から付属のノズルを差し込んでエバポレーター部分に洗浄液を注入して清掃する方法。清掃している内部は見えないものの長いノズルがエバポレーターにまで到達していれば洗浄ができる仕組みなので試してみると良いだろう。

◆エバポレーター洗浄は市販アイテムを使って意外と簡単に出来る!

もうひとつのタイプがエアコンのドレンホースを使って内部洗浄をする方法だ。エアコンを掛けると車内の除湿した水滴がポタポタと車外に漏れ出てくるのを見たことがあるだろう。このドレンホースはクルマの下側に回り込んで確認する必要があるのだが、その在処を見つければあとの作業は簡単だ。

エバポレーターにドレンホースはつながっている(エバポレーターで除湿した水分がこのドレンホースを伝わって車外に排出される仕組み)ので、逆にエバドレンホースの先には必ずエバポレーターがある。そのため、ドレンホースから洗浄液を注入すればその先にあるエバポレーターにまで到達することになるのだ。

こちらも作業中は内部がどうなっているかは見えないのだが、ドレンから勢いよく専用の洗浄液を吹き込むことで内部を清掃できる。エバポレーターの汚れは洗浄され汚れた洗浄液が再びドレンホースを伝って出てくるので、内部が洗浄されていることは間接的に確認できるだろう。DIYで実施する際にはドレンホースへのアクセスが大きなハードルだが、ストレートにエバポレーターの在処に洗浄液を送り込むので効果は高い。

このように、エアコン吹き出し口から臭ってくる嫌な臭いの原因は、DIY清掃でもある程度は除去できる。今シーズンはじめてエアコンを起動させた際に臭いが気になったドライバーは、次に週末にDIYでエバポレーター清掃を実施してみよう。クリーンで清涼な送風が感じられればドライブももっと快適になるだろう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

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