スカニアが始めるレンタルトラックの戦略的意義

スカニアジャパン 試乗会・記者ラウンドテーブル
スカニアジャパン 試乗会・記者ラウンドテーブル全 19 枚

4月14日、スカニアジャパンがメディア向けのラウンドテーブルを開催した。2024年の業績と25年のアップデート、および事業戦略について発表が行われた。その中でスカニアジャパンがこの秋からレンタルトラックの事業を始めることがわかった。

中国で業績を伸ばす一方、ウクライナでは25%のシェアを獲得

スカニアジャパン 代表取締役社長 アラン・スーダン氏は、2024年は500台以上の車両を販売し、新車および部品、サービス全体で22億円以上の売り上げを達成したと述べた。現在日本国内で走行しているスカニア車両は3000台を超え、2028年には倍の6000台規模を目指すという。

グローバルでもスカニアは成長しているといい、とくに中国を含むアジアマーケットでは好調だったと振り返る。とくに中国でのビジネスは22億ユーロの規模に拡大し、全体の業績を押し上げたそうだ。地政学的な問題で不安定さをみせる世界経済の中で、大型トラック業界でのプレミアムブランドの強さが感じられる。その中で業績のよかった国をあえて挙げるとしたら「ウクライナ」だという。ウクライナでのスカニアのシェアは25%にも達する。それも軍需ではなく純粋に民間トラックの事業だそうだ。

スカニアジャパン アラン・スーダン代表取締役社長

スカニアジャパンは、現在国内トラック市場でのマーケットシェアは1.14%だが、ここ数年で着実に延ばしている。コロナ期の停滞はあったものの、2015年には年間で40数台という販売台数が、9年後の2024年には513台を記録した(トラック販売担当 中井誠氏)。実際、スカニアの大型トラックは国内では超レアな存在だったが、近年、高速道路でも見かけるようになってきた。

待望の6×4のトラクターを日本導入

2025年は、前年比で+50%のセールスをターゲットとすることも発表された。野心的な施策だが、中井氏によれば「前略的在庫モデル」「ラインナップ増強」「レンタルトラック」の3つの取り組みで達成を目指すとする。

2025年の3つの戦略

戦略的在庫モデルとは、定番となるモデルを「在庫モデル」として設定する。これまでは必要最小限の装備をしたスタンダードタイプと「全部入り」のエクスクルーシブタイプを用意し、注文に応じてオプションや装備を決めていた。ニーズの高いモデルについては在庫を確保する。定番モデルは、たとえば4×2のトラクター、6×2のウィングモデルなどが相当する。戦略的在庫モデルにより、売れ筋を即納体制にしてリードタイム短縮を目指す。顧客ニーズに素早く対応するとともに、販売機会の増大につながる。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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