ボッシュは、eバイク(電動アシスト自転車)向けの新型ディスプレイ「Kiox 400C」を欧州で発表した。eバイクのトップチューブ(フレーム上辺のパイプ)に完全に一体化される設計となっており、泥や衝撃から保護されながら、重要な走行データをライダーに表示する。
Kiox 400Cの最大の特徴は、ディスプレイとコントロールユニットが一体化していることだ。パワー出力、ケイデンス(ペダル回転数)、心拍数、標高など、ライダーが走行中に確認したいデータをリアルタイムで表示する。従来のサイクルコンピューターと異なり、手動操作なしでも走行状況に応じて表示内容が自動的に切り替わる「ダイナミックスクリーン」機能を搭載している。
例えば、上り坂では標高が、下り坂では速度が自動的に表示される仕組みだ。これにより、ライダーは常にハンドルバーに両手を置いたまま走行に集中できる。表示内容はeBike Flowアプリを通じてカスタマイズも可能で、触覚ボタンによる手動操作にも対応している。
また、ハンドルバーに取り付けられる「Mini Remote」を使えば、ライト、歩行アシスト、ヒルスタート機能などを安全かつ便利に操作できる。
ディスプレイ自体は最大1000cd/平方mの高輝度を誇り、周囲の明るさに合わせて自動調整されるため、直射日光の下でも視認性が確保される。さらにナビゲーション機能も搭載しており、トレイルからトレイルへの正確なルート案内が可能だ。
Kiox 400Cには保護されたUSB-C充電ポートも備わっており、スマートフォンなどの外部デバイスへの給電も可能となっている。
フレームに統合されたデザインは、コックピット(ハンドル周り)をすっきりと保ちながら、機能性と耐久性を両立させた設計となっている。