スズキは5月12日、2025年3月期連結決算を発表した。売上収益は5兆8252億円、営業利益は6429億円といずれも過去最高を更新した。このうちインドでの売上収益は2兆4476億円(前期比9.5%増)となり、グローバル収益の42%を占めた。
日本での売上収益は1兆4910億円(13.6%増)で、グローバルの25.6%に貢献し、インドの60.9%の額だ。
◆四輪収益はグローバルの4割、台数は過半数
インドにおける四輪売上収益は2兆3015億円(前期比8.9%増)で、グローバル売上収益の43.4%を担った。グローバルの四輪売上収益は5兆3052億円(8.9%増)に達し、営業利益は5676億円(33.9%増)となった。日本の四輪売上収益は1兆4572億円(14.0%増)で、グローバルの25%で、インドの63.3%の金額。
インドでの販売台数は179万5000台(0.1%増)となり、末端販売は3.7%増と在庫は健全な状況だ。グローバル販売台数324万台(2.3%増)のうちインドは過半数の55.4%を占める。日本は71万8000台(6.4%増)でグローバルの22.2%、インドの40%だった。
◆グローバル生産拠点・輸出拠点に
インドからの輸出台数は33万3000台となり、前期比5万台増で初めて30万台を突破し、過去最高となった。岡島有孝取締役専務役員は「インドはバッテリーEVのグローバル生産拠点・輸出拠点としていくとともに、今後、インド400万台生産の体制構築に取組んでいくなかで、インド国内需要の増加に柔軟に対応しつつ、グローバル輸出も拡大し、インド政府がめざすMake inIndiaへ貢献していく」とコメントしている。
◆二輪収益は前期比2割増、初の100万台超え
インドの二輪売上収益は1448億円(前期比19.3%増)となり、グローバル売上収益3981億円の36.4%を占めた。グローバル二輪事業は売上収益3981億円(9.1%増)、営業利益408億円(4.4%増)となり、インドでの販売拡大がグローバルでの増収増益に寄与した。日本の売上収益は184億円(7.1%減)で、グローバルの4.6%、インドの12.7%だった。

インドの二輪販売台数は104万8000台(17.6%増)で初めて100万台を超えた。主力モデルの『ACCESS』を中心にスクーター販売が堅調で、全体市場の伸長率を上回った。スズキ二輪のグローバル販売台数206万4000台(7.9%増)のうち、インドは50.8%を占める。日本は3万5000台でグローバルの1.7%、インドの3.3%にとどまった。