<新連載>[やっぱりいつかは外部パワーアンプ]「バイアンプ接続」で1ランク上のサウンドを堪能!

「バイアンプ接続」に対応した「パッシブクロスオーバーネットワーク」を付属する市販スピーカーの一例(カロッツェリア・TS-V174S)。
「バイアンプ接続」に対応した「パッシブクロスオーバーネットワーク」を付属する市販スピーカーの一例(カロッツェリア・TS-V174S)。全 3 枚

外部パワーアンプ」を使うと、クルマの音響システムの“高音質化”を実現できる。当連載では、その理由から具体的な実践法までを解説しようと試みている。今回は、スペシャルなシステム構築法である「バイアンプ接続」について深堀りする。

【画像全3枚】

◆「パッシブシステム」では合理的にシステムを組める。しかし…

さて前回の記事では、外部パワーアンプの使用法としてもっともベーシックな「パッシブシステム」について解説した。

これはつまり、外部パワーアンプの2ch分の出力を使ってフロント2ウェイスピーカーを鳴らし切ろうとするものだ。2ウェイスピーカーでは左右のツイーターと左右のミッドウーファー、これら計4つのスピーカーユニットにて音楽が再生されるわけだが、市販スピーカーの多くには「パッシブクロスオーバーネットワーク(以下、パッシブ)」が付属されているので、これを使うと外部パワーアンプの2ch分の出力にてそれらすべてをドライブできる。

詳細な接続法は以下のとおりだ。外部パワーアンプのAch出力を右のパッシブに接続し、Bch出力を左パッシブに接続する。そして各パッシブ内にて信号の帯域分割が行われ、高音信号がツイーターへと、中低音信号がミッドウーファーへと送られる。

「バイアンプ接続」に対応した「パッシブクロスオーバーネットワーク」を付属する市販スピーカーの一例(ダイヤトーン・DS-G400)。「バイアンプ接続」に対応した「パッシブクロスオーバーネットワーク」を付属する市販スピーカーの一例(ダイヤトーン・DS-G400)。

◆パッシブが「バイアンプ接続」に対応していると、別の接続法の実行が可能に!

ところで実は、パッシブシステムの発展型が存在している。それがバイアンプ接続だ。これの概要は以下のとおりだ。

バイアンプ接続を行うにはまず、パッシブがこれに対応している必要がある。で、対応しているパッシブでは、入力端子がツイーター用とミッドウーファー用の計2系統備わっている。なので以下のような接続法が可能となる。

外部パワーアンプのAch出力を右パッシブのツイーター用の入力端子に、Bch出力を左パッシブのツイーター用の入力端子に、Cch出力を右パッシブのミッドウーファー用の入力端子に、Dch出力を左パッシブのミッドウーファー用の入力端子に接続する。

なおこのように接続することで、パッシブ内では信号の帯域分割は行われなくなる。パッシブにツイーター用の信号とミッドウーファー用の信号があらかじめ個別に入力されることとなるからだ。

「バイアンプ接続」の接続図。「バイアンプ接続」の接続図。

◆バイアンプ接続ではスピーカーの駆動力がアップし、音が良くなる!

ただし、パッシブ内にてそれぞれの信号の不要部分のカットは行われる。ツイーター用の信号は中高音がカットされ、ミッドウーファー用の信号は高音がカットされる。

で、このような接続法をすることで出音の質はガラリと良くなる。スピーカーはそのままなのに、まるでスピーカーをアップグレードしたかのように音質が良化するのだ。

そうなる理由は、「スピーカーの駆動力が上がるから」だ。通常のパッシブシステムでは外部パワーアンプの1ch分の出力で2つのスピーカーを鳴らすこととなるわけだが、バイアンプ接続では1chの出力で1つのスピーカーユニットだけを鳴らせば良い。結果、よりトルクフルにスピーカーを駆動できるようになる。このことがダイレクトに音に効くのだ。

ところで上級メインユニットを使っている場合には、バイアンプ接続のメリットをさらに引き出せる。その詳細は次回の記事にて説明する。お楽しみに。

《太田祥三》

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