来たる6月30日、オンラインセミナー「【池田直渡の着眼大局セミナー】第8回 スズキの中期経営計画におけるインド事業と“次の10億人”へのアプローチ」が開催される。セミナーに登壇するのは、スズキ株式会社 代表取締役副社長の石井直己 氏と、Next Bharat Ventures 社長のVipul Nath Jindal(ヴィプール・ナット・ジンダル)氏だ。
セミナーのモデレーターを務めるのは、自動車ジャーナリスト・自動車経済評論家の池田直渡氏。クルマのメカニズムと開発思想、企業戦略に対する鋭い洞察力を持ち、幅広いメディアで健筆をふるっている。
セミナー当日は、石井氏とジンダル氏からのプレゼンテーションに加え、池田氏の視点を交えた議論の深堀りや、視聴者とのQ&Aセッションの時間も用意されている。
詳細はこちら
今回のセミナーは以下のテーマで進められる。
1.スズキ株式会社の概要
2.インド事業の概要
3.中期経営計画「By Your Side」とインド事業戦略
4.次の10億人へのアプローチ
セミナーの見どころを石井氏とジンダル氏に聞いた。
スズキの最重要市場、インド
スズキは、2025年2月に発表した中期経営計画「By Your Side」において、「持続的な成長によって企業価値を向上させる」ことを基本方針とし、2031年3月期に売上収益8兆円、営業利益8000億円を目指すと発表した。
その中で数字を牽引する重要な存在が、40年以上事業を展開しているインドだ。拠点としては、本社に加え、今年稼働したカルコダ工場を含め4つの生産工場と、TDS Lithium-ion Battery GujaratのHEV用電池生産工場を持つ。2024年度の業績を振り返ってみると、連結売上高5兆8252億円のうち、インド市場は2兆4476億円と全体の42%。販売台数を見てみても四輪、二輪ともに全市場の半分以上を占めている。

世帯数は2023年の3億3000万世帯から、2030年には3億7300万世帯に拡大すると試算しており、モビリティ、マルチパスウェイ、インフラ、人財/交流、循環経済といった多岐にわたる戦略を策定。四輪事業においてはシェア50%を目標とし、インド国内の需要を賄うとともに輸出拠点として拡大するため、年400万台の生産体制を目指す。また、BEVの生産・販売・輸出においても1位を目指すとしている。