アストンマーティンは、アジア初となる超高級住宅「N°001 Minami Aoyama」が東京・南青山に完成したと発表した。
同プロジェクトは、日本の不動産開発会社VIBROAとアストンマーティンの共同事業。東京の人気エリアの表参道地区に位置する4階建ての高級住宅となっている。
アストンマーティンは、マイアミの「アストンマーティン・レジデンス」やラス・アル・ハイマのアル・マルジャン島の「ザ・アステラ」に続く特注住宅開発プログラムの一環として、今回のプロジェクトを展開。同社のマレク・ライヒマン最高クリエイティブ責任者率いるデザインチームとVIBROAが密接に連携して設計を手がけた。

住宅は地下1階から地上3階までの構造で、総床面積は724平方m。都市の喧騒から離れた聖域として設計され、プライバシーと洗練された都市スタイルを両立させている。
建物の外観は、垂直に配置された金属ルーバーが特徴的で、光の変化に応じて表情を変える動的なファサードを実現。内部の波状ミラー天井や1階スパテラスの特別な植栽を垣間見せる設計となっている。
最も注目すべき特徴の一つが、1階に設置された自動車ギャラリーだ。2台の車両を芸術作品のように展示できる空間で、適応照明と波状テクスチャーの金属天井を備えている。車両は道路から遮蔽しつつ、特別なガラスパネルを通じて1階のラウンジや会議室からも鑑賞できる仕組みとなっている。

地下には、ジムやワインセラー、ゴルフシミュレーターシステム用スペース、プライベートスパに加え、3つのスイートベッドルームを配置。屋上テラスからは東京タワーを望むことができ、キッチン設備や緑化屋根も設けられている。
内装には、イタリアの高級ブランド「モルテーニ」による特注ワードローブやキッチンキャビネット、Bowers & Wilkinsのオーディオシステムなど、最高品質の設備を採用。1階のスパ施設には、天然ヒノキ材を使用したサウナやスパバス、屋外温泉プールを備えた専用テラスも完備している。
アストンマーティンにとって、アジアで初めてデザインチームが手がけた完全特注の個人住宅となる今回のプロジェクトは、2024年春にペニンシュラ東京ホテル内にアストンマーティン銀座ショールームを開設するなど、日本およびアジア市場での事業拡大の象徴的な意味も持っている。