2025年7月11日(金)、東京・二子玉川ライズ ガレリアにて、「HOW TO EV 最新のEVで未来を体感しよう」が開催された。
会場には、最新EVの展示と試乗体験を目的に、SOMPOダイレクト損害保険株式会社の「おとなの自動車保険」契約者の希望者から抽選で選ばれた30組が招かれた。前日の雷雨の影響か、当日は涼しさを感じる天候に恵まれ気持ちの良いイベントとなった。
用意された試乗車は、レクサス「RX」、ヒョンデ「INSTER」、BYD「SEALION 7」、フォルクスワーゲン「ID.4」、アウディ「Q6 e-tron」の計5台。参加者は1組あたり30分ずつ、2車種の乗り比べができる。国内外の注目モデルが一堂に会し、比較試乗できる貴重な機会となった。
SOMPOダイレクトの平尾昌也経営企画部営業戦略室長によると、新型モデルであるBYD「SEALION 7」とヒョンデ「INSTER」が人気だという。
INSTERは“コスト重視層”が注目 オンライン相談窓口も新設
ヒョンデモビリティジャパンド販売企画チームの峠義仁氏は「INSTER」の特徴を次のように語る。
「INSTER」は全長3.83m・全幅1.61mというコンパクトサイズにもかかわらず、49kWhの大容量バッテリーと高効率な電費性能により航続距離は458 kmを実現。車中泊も可能なロングホイールベースと柔軟なシートアレンジを備え、最上位グレード“Lounge”でも補助金適用後は300万円を切る価格で、日本市場向けに戦略的な設定を行っています。」
5月にデリバリーが始まったばかりの新型モデルだが、すでに手応えを感じているという。
「日産「SAKURA」の約2倍の航続距離を訴え、これまでのEVの“ガジェット的テクノロジー層”に加え、"コスト重視層"からも関心が寄せられています。コンパクトSUVかつ400kmオーバーの航続距離によって集合住宅の方の選択肢にも入りました」
ヒョンデは従来、ディーラー網を持たず、全国9か所のショールームとその他「ドライビングスポット」(提携レンタカー)での試乗体験を提供してきたが、新たな取り組みとして「オンライン相談窓口」も7月末に開設予定だという。
「気になる車種について、販売企画チームのスタッフが直接ビデオ通話で説明します。最寄りのショールームやドライビングスポットへの案内も可能です。消費者との距離をより縮める仕組みになるはずです。」
AVILOOの新バッテリー診断はセル単位の診断も
イベントではEV関連のサポートサービスの実演も実施された。おとなの自動車保険契約者に提供される「駆けつけ充電」では、走行中の“電欠”(バッテリー切れ)を想定し、プライムアシスタンス社による実際の出張充電デモが行われた。
また、オーストリア発のバッテリー診断ツール「AVILOO」によるバッテリー診断も披露された。AVILOOジャパンの山崎岩男氏は、新たに導入された診断書フォーマットについて説明した。
「AVILOOは欧州を中心としたビッグデータをもとに、独自の計測方法でバッテリーのSOH(State of Health)やセル単位の劣化・故障を可視化します。3分で完了する診断結果を、中古EVの買取査定や販売時に活用すれば、公正なEV流通に貢献できます。」
二子玉川駅を出てすぐの立地で行われた本イベントには、買い物客や通行人も足を止め、EVへの関心の高まりを感じさせた。平尾部長は「EVに見て、触れて、乗って納得してもらう。そんな体験を通じて、EV時代の安心カーライフを支えていきたい」と話している。