スズキは9月5日、電動モビリティ領域における開発力強化を目的として、RT.ワークスの全株式を取得し、完全子会社化したと発表した。
スズキは1985年のセニアカー発売以降、「社会に貢献する小型電動モビリティの開発」に取り組んでいる。近年は電動モビリティにおけるアシスト技術の共同開発を通じてRT.ワークスとの交流を深めており、同社の「ロボット技術で人々の豊かな暮らしと社会の発展に貢献する」という理念に共感し、今回の買収に至った。
RT.ワークスは、電動アシスト歩行器をはじめとする生活支援ロボットの技術開発・販売および受託開発を行う企業で、電動アシスト歩行器では国内トップシェアを保有している。2015年に世界初の非装着型歩行アシストロボット「ロボットアシストウォーカー RT.1」を発売して以来、一貫してパーソナルな移動を支援する製品を世に送り出している。
スズキは中期経営計画「By Your Side」において、目指す姿を「お客様の生活に密着したインフラモビリティ」と定めている。RT.ワークスとの連携強化により、お互いの強みを活かした新しいモビリティを創造することで、電動モビリティ領域においても貢献の場を広げていきたいと考えている。
スズキの鈴木俊宏社長は「ロボット技術で歩行をサポートする電動アシスト歩行器は、顧客の選択肢を増やす上で非常に有効。スズキが持つ全国の販売網も貢献できると考えている。今後はチームスズキとして、RT.ワークスと共に『By Your Side』で顧客の生活に密着したインフラモビリティを目指していく」と述べた。