ニテラグループの日本特殊陶業は9月10日、ポーランドの研究機関や化学メーカーなど5社と、固体酸化物形電解セル(SOEC)を用いたグリーンアンモニア向け水電解装置の実証および産業スケール向けシステム開発について合意する覚書を締結したと発表した。
同社は脱炭素・水素社会の実現に向け、セラミック技術を活用したSOECの開発を進めてきた。この技術は化学工業や鉄鋼業、合成燃料製造など、水素を工業原料として利用し、プロセスから生じる廃熱も活用できる領域で極めて高い変換効率での水素製造を可能とする。
今回の合意により、技術提供側のHynfra社、Rockfin社、日本特殊陶業の3社と、機能実証施設と評価機能を提供するLukasiewicz Research Network New Chemical Syntheses Institute(L-INS)が中心となり、ポーランドのプラヴィ市にあるL-INSの実証施設で2026年初頭に小規模SOEC実証機の設置と稼働を開始する。