『コンセプトAMG GT XX』がさらなる新記録、1メガワット超えの超高速充電を実現…1分で航続125km分充電

『コンセプトAMG GT XX』が1メガワット超えの超高速充電を実現
『コンセプトAMG GT XX』が1メガワット超えの超高速充電を実現全 4 枚

メルセデスベンツは9月8日、次世代高性能EV『コンセプトAMG GT XX』を使用した技術実証で、1メガワット級の超高速充電を実現したと発表した。

【画像】『コンセプトAMG GT XX』が1041kWの超高速充電を実現

イタリアのナルドでの高速走行テストで25の記録を樹立したコンセプトAMG GT XXが、今度は充電分野で新たな記録を達成した。プロトタイプ充電ステーションにおいて、同車両は1000kW(1メガワット)を超える充電出力を実現。最大充電出力は1041kWに達し、充電開始からわずか0.5秒で1メガワットに到達した。

同車両は約2分半にわたって1000kWの充電出力を維持することができた。特別に開発されたCCS充電ケーブルを通じて最大1176アンペアの電流が流れ、システムは1分間で17.3kWhを伝送した。これは125kmの航続距離(WLTP)に相当する。

この記録を可能にしたのは、メルセデスAMGで一から開発された革新的な高性能バッテリーだ。F1からインスピレーションを得た円筒形NCMAセルを使用し、300Wh/kgを超える高いエネルギー密度を実現している。

バッテリーセルの直接冷却は、電気的に非導電性のオイルによって行われ、3000個以上のセルそれぞれの最適温度を維持する。800ボルトを超える電圧により、軽量化と充電時間の短縮を実現している。

充電インフラの革命も重要な成功要因だ。メルセデスベンツとアルピトロニックが共同開発したプロトタイプ充電ステーションは、トラック用に設計されたMCS充電ステーションを、スリムなCCSケーブルで動作するシステムに変換したものだ。

アクシャルフラックスモーターと直接冷却バッテリーの両技術は、2026年に新しいAMG.EA高性能アーキテクチャで量産化される予定だ。メガワット充電の知見は、ヨーロッパと北米のメルセデスベンツ充電ハブでの新しい高性能急速充電器の開発に直接活用される、としている。

《森脇稔》

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