【スズキ クロスビー 改良新型】フルモデルチェンジ級進化の原点は「ハスラーとの差別化」だった

スズキ クロスビー 改良新型
スズキ クロスビー 改良新型全 20 枚

スズキは小型SUVの『クロスビー』を大幅改良し、10月2日より販売を開始した。フルモデルチェンジ級といわれるその変更へのこだわりについて、開発責任者に話を聞いた。

【画像】「ハスラー」との差別化を図ったスズキ クロスビー 改良新型

◆「ハスラー」との明確な差別化

スズキ クロスビー 改良新型スズキ クロスビー 改良新型

スズキ商品企画本部四輪軽・A商品統括部チーフエンジニアの飯田茂さんは、今回の改良に関して「ハスラーとしっかりと差別化すること」を明確に意識し、それによって「コンパクトSUVとしてショッピングリストに上がるようにした」という。

現在のスズキの中での小型SUVラインナップは、都会派の『フロンクス』、本格クロカンのジムニーシリーズとして『ジムニーシエラ』と『ジムニーノマド』があり、クロスビーは「可愛い系」として独自の立ち位置となっていたが「格好良い側に寄せることでショッピングリストに上がるようにしたかったんです」と飯田さんは話す。

これにはユーザーからの声もあったという。「もう少し格好良いSUVが良いというものです。いまのお客様は女性の方が多いことから、可愛いというイメージを残しつつ、“格好可愛い”印象にしました」と説明する。「そのためにインテリアの助手席前にあるカラーパネルをやめた一方、アイコニックな丸目は残すなど、守るところと変えるところをはっきりさせて、ハスラーと区別化しつつ小型車としての質感を上げています」。

スズキ クロスビー 改良新型スズキ クロスビー 改良新型

◆クロスビーの強みと市場の変化

「守るところ」はクロスビーらしさや強みでもあるが、具体的には何なのか。飯田さんは「丸目のデザインなどのまさにアイコニックなところ。それと室内空間の広さです。小型SUVはリアシートがリクライニングやスライドしないクルマが多いんです。しかしクロスビーはその広さを生かして両方できるというその広さが最大の武器です」と飯田さんは語る。

一方、改良のポイントとしては、「安全運転支援システムと、大きなハスラーに見えてしまったところ」だったという。初代クロスビーが登場した2017年は、小型SUV市場に競合車はおらず、「市場からもハスラーの大きいのが欲しいという要望もあった」(飯田さん)。しかし、年月が経つにつれ競合の登場や、スズキのラインナップにも新たにフロンクスが加わるなど環境は変わって行った。

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「クロスビーはデザインで買っていただいてますが、どうしても可愛いというイメージがあり、(市場に)マスとして多い格好良いイメージはなかったんです。ですからそちらに向かってちゃんとSUVとして認知されるようにしていかなければならないと考えました」と改良のねらいを語る。つまり今回の改良は、デザインの大幅な変更が肝だった。

◆ボディ剛性の強化で走りも刷新

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一方でデザイン以外にもマイルドハイブリッドを採用したほか、ボディ剛性の強化など目に見えない大きな変更が施されている。特に剛性に関して飯田さんは、「ドアの開口などに構造用接着剤がしっかり使われていますので、ボディはしっかりと固いです。そこがしっかりしたからこそ足をきちんと動かせるようになりました。また、プラットフォームに減衰接着剤を採用しましたので、小さい入力に対しても収まりが良くなっています」と説明する。

「もともと持っている広さや取り回しの良さは大きく変えていませんので、改めてクロスビーの特徴をしっかりと発信して、ぜひ目標台数を達成していけたらと思っています」と意気込みを語った。

スズキ商品企画本部四輪軽・A商品統括部チーフエンジニアの飯田茂さんスズキ商品企画本部四輪軽・A商品統括部チーフエンジニアの飯田茂さん

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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