ソニーセミコンダクタソリューションズは、車室内モニタリングカメラ向けのCMOSイメージセンサー「IMX775」を商品化すると発表した。
業界最小となる2.1μm画素を採用し、RGB画像とIR画像の撮影をワンチップで実現する有効約500万画素のRGB-IRイメージセンサーである。
本製品は有効約500万画素の高い解像度を有し、ドライバーと乗員を含む車室内を広角に撮影することが可能だ。可視光(RGB)と940nmの近赤外光域(NIR)での高画質な撮影をワンチップで実現するほか、業界最高クラスの近赤外感度およびRGBダイナミックレンジを提供する。
自動車の安全性へのニーズが高まる中、事故防止や安全運転の支援を目的としたドライバー状態把握の義務化、乗員の安全性を確保するための体格や姿勢、シートベルト装着状態の確認などに関する法規制強化の動きが進んでいる。本製品は車室内のモニタリング精度を向上させることで、ドライバーと乗員の安全性確保や事故防止に貢献する。
独自の画素構造により業界最小の2.1μm画素、NIR(940nm)に対する業界最高クラスの感度を両立させた。微細な画素により、有効約500万画素の解像度と広い視野角を提供し車室内のドライバーと乗員をワンチップでモニタリングすることが可能である。また、NIRにおける高い量子効率(Quantum Efficiency, QE)は、低照度環境下でもドライバーの視線や乗員の状態を、昼夜問わず高精度に認識することに寄与する。
本製品は露光時にローリングシャッター方式とグローバルシャッター方式をハイブリッドで駆動し、業界最高となる110dBのダイナミックレンジをRGB撮影で実現した。また、RGB画素に混入するNIR成分を除去する新開発の信号処理アルゴリズムを用いたオンチップ処理により、優れた色再現性を提供する。
なお、量産出荷時期は2026年春を予定している。