米国のライドシェア大手のリフトと、個人向け自動運転車を手がけるテンサーは、個人ユーザーが自動運転技術にアクセスし収益化する方法を革新する戦略的パートナーシップを発表した。
この提携により、テンサーの「ロボカー」は、メーカーから直接「リフト対応」となる初の個人所有自動運転車となる。同時にリフトは関連会社を通じて、自社フリート運用のため数百台のテンサーロボカーを導入する。
2016年にシリコンバレーで設立されたテンサーは、個人所有向けに設計されたレベル4自動運転車を開発する初の企業として注目されている。9年以上の自動運転車開発経験と、カリフォルニア州で2番目の無人運転テスト許可を持つ同社は、最近世界初の個人向けロボカーを発表した。
テンサーのロボカーはエヌビディア技術を活用し、高度なAIと冗長システムによる安全性を実現している。37台のカメラ、5台のライダー、11台のレーダーを含む100以上のセンサーを搭載し、毎秒53ギガビットのセンサーデータを処理する。
車載スーパーコンピューターは8000TOPSを超えるGPU計算能力を持ち、8台のエヌビディアDRIVE AGX Thorを搭載している。これはブラックウェルGPUアーキテクチャに基づく業界最高水準の性能だ。
テンサーの基盤モデルは完全にデータ主導型で、エヌビディアDGXプラットフォームで強化されている。熟練ドライバーのデータから理想的な運転行動を学習し、予期しない状況にも対応できる。
ロボカーは2026年末までに納車予定で、米国、欧州、アラブ首長国連邦で展開される。リフトのアプリとテンサーのレベル4機能が利用可能な市場では、車両に統合されたソフトウェアを通じて「リフト対応」となる。リフトは2027年に初の「リフト対応」市場の開始を目指している。