ゼロ・グラビティシート向け安全システム、「Z-Guard」量産化へ…アディエントとオートリブ

アディエントの新シートコンセプト「Z-Guard」
アディエントの新シートコンセプト「Z-Guard」全 3 枚

自動車シート大手のアディエント(Adient)と安全システム大手のオートリブ(Autoliv)は、ゼロ・グラビティシート向けの革新的安全ソリューションを共同開発したと発表した。

【画像】アディエントの新シートコンセプト「Z-Guard」

電動化とスマート技術の進展により、中高級車でゼロ・グラビティシートの人気が高まっている。しかし、深くリクライニングした姿勢では従来の安全システムの効果が低下し、安全上のリスクが生じる可能性があった。

アディエントの新シートコンセプト「Z-Guard」は、多次元協調保護の原理に基づいて設計されている。核となる技術は2つある。

まず「アクティブクッションコラプス機構」は、衝突時にシートフレームを急速に崩壊させてエネルギーを吸収し、姿勢を調整することで脊椎への衝撃を軽減する。

次に「調整可能シートベルトアウトレット」は、様々な乗員の姿勢や体型に適応し、快適性を向上させながら正確な拘束を最大化し、肩の滑りなどのリスクを最小化する。

オートリブの技術も統合されている。統合シートベルトシステムによる安定性向上、アクティブランバーリトラクターによる制御された拘束力、骨盤クッションエアバッグによる骨盤衝撃軽減、ヘッドサイドエアバッグによるリクライニング位置での側面衝突保護強化などだ。

Z-Guardコンセプトは、車両の運転支援システムとの深い統合を可能にする。予測信号を活用し、高速モーター駆動によるシート再配置により、衝突前に乗員の姿勢を調整して負傷リスクを軽減する。

車両が衝突を適時に検知できない場合や、アクティブ再配置機能がない場合でも、Z-Guardはデュアルプリテンショナー、クッション緩衝、崩壊機構を通じて堅牢な保護を提供する。

新シートコンセプトは、ソフトウェア定義車両時代のコックピット電子アーキテクチャの進化する要求に対応するよう設計されている。アディエントが商業化を主導し、Z-Guardは大手グローバルOEMの量販モデル向けに生産が予定されている。

《森脇稔》

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