デンソーテン製VCU、ネクスティが取り扱い開始…EV開発のトータルソリューション提供へ

デンソーテンのVCU
デンソーテンのVCU全 2 枚

ネクスティ エレクトロニクスは10月21日、デンソーテンが開発した標準仕様VCU(Vehicle Control Unit)の取り扱いを開始したと発表した。

【画像全2枚】

これにより従来の動力ユニット単体の提案から、システム全体を統合したトータルソリューションの提案が可能となり、開発期間の短縮が期待される。国内外の顧客に対する提案力の向上も見込まれる。

電気自動車などの開発においては、モーターやバッテリー、通信機器など複数の制御機器を協調させる「統合制御」が不可欠だ。しかし従来はシステム・走行・ボディそれぞれの制御用に個別のECU(電子制御ユニット)の開発が必要で、さらに各ECU間の連携や調整に多くの工数と専門知識が求められていた。

デンソーテンのVCUは、走行・制御・通信を一括で管理する電子制御ユニットだ。「システムの頭脳(コア)」としてシステム全体を統合し、設計・実装・評価までを効率化することで、開発負担の軽減と車両制御の品質担保に貢献する。

さらにVCUに付属するデンソーテンの開発ツールを活用することで、マイコンの専門的な知識がなくてもVCU上で動作する制御用アプリケーションの設計・実装・評価の一部が容易となり、開発効率とスピードの向上に貢献する。

同社は、かねてより取り扱っていた小型モビリティ向け動力ユニットや、車両制御用の電子コントローラー機能を内蔵したモーターインバーターであるNEOSコントローラー(豊田自動織機製)に加えてVCUを取り扱うことで、システム全体を統合したトータルソリューションの提案が可能となった。

これにより、個別部品ごとの調整や開発負担を軽減し、システム全体の最適化・開発期間の短縮を実現する。

今後はこのトータルソリューションを強みとして、日本はもちろんのこと韓国、中国、東南アジア、北米、欧州など海外の多様なモビリティ開発ニーズに対して、同社のグローバルネットワークを活用し、積極的に展開していく。

同社は今後も、顧客の開発課題の解決と、次世代モビリティの実現に貢献する、としている。

《森脇稔》

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