デンソーテンは10月21日、小型モビリティや産業機器、ロボティクスなど様々な用途に適用可能な標準仕様VCU(Vehicle Control Unit)を開発したと発表した。
このVCUは、高精度な制御に対応できる入出力機能と高い信頼性を備えた汎用型のECU(電子制御機器)。豊富な汎用チャネル(デジタル入出力、アナログ入力、PWM入出力、通信インターフェース)を搭載し、Gセンサー・ジャイロセンサー、Bluetoothをオプションで内蔵可能だ。
特徴的なのは、同社が提供する開発ツール(オープンPF、SDK)により、顧客側で自由にアプリ開発が可能になることだ。マイコンの専門知識がなくても、アプリケーションの開発がスムーズに行える「オープンPF」と、ブロックの組み合わせで容易に制御設計できる「SDK」を提供する。これにより開発スピードの向上とコスト最適化に貢献する。
具体的な活用例として、モビリティ・農建機ではシステム・走行・ボディ機能を統合した複数機器の協調制御、無人搬送車(AGV/AMR)では高精度な移動制御、ロボティクスでは多軸ロボットアームのPWM制御による精密な駆動制御などが挙げられる。
同社は、多様な業界との強固なネットワークと販売網を有するネクスティ エレクトロニクスとの連携を通じて、モビリティや産業機器分野を中心に幅広い顧客への展開を目指している。