聖地ニュルブルクリンクに青を刻め!TGR-DC ドライバーと戦い抜いた1年間、NLS 耐久シリーズのトーヨータイヤの挑戦に熱狂する

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トーヨータイヤ NLS耐久シリーズ
トーヨータイヤ NLS耐久シリーズ全 26 枚

トーヨータイヤは2025年シーズンもニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)に「TOYO TIRES with Ring Racing」として参戦。昨年はSP10クラスでシリーズタイトルを獲得し、今年はステップアップとして最高峰のGT-3(SP9)挑戦を視野に入れた体制で臨む。SP-PRO、SP8T、SP10クラスでの実戦を通じてタイヤ開発とドライバー育成を加速させた。

今年はTOYOTA GAZOO Racing(TGR)と連携し、若手ドライバーの育成プログラム「TGR-DC」から中山雄一選手、ジュリアーノ・アレジ選手、小高一斗選手、小山美姫選手を迎え、SP8TクラスのGR Supra GT4 EVOでローテーション参戦する体制を構築。さらに、SP-PROクラスではポルシェ911 GT3 Cup MR(#347)を投入し、ドライバーはアンドレアス・ギュルデン選手、ティム・サンドラー選手、マルク・ヘネリッチ選手の体制。GT3領域に近い負荷条件でタイヤ性能を検証する狙いを持つ。

SP10クラスもGR Supra GT4 EVO(#170)で、ニュルマイスターの木下隆之選手とともにチャンピオンマシンの経験を活かし安定した走りを目指した。供給するタイヤはニュル専用スペックのPROXES Slicksで、24時間レースやNLS各戦で得られるデータを開発に還元し、GT3参戦を視野にした性能向上を図る。

さらに今年から宮園拓真選手が社員ドライバーとしてVT2-RWDクラスに参戦を開始し、トーヨータイヤの自社ドライバー育成と国際舞台での経験獲得を両立させる取り組みも始まった。そこでシーズンを通じた戦いを振り返る。

TGR-DCドライバー達がシーズンを通して活躍!GT-3参戦に向けた開発も順調に進む

開幕戦となるNLS1は例年より涼しいコンディションで行われ、SP8Tの#160を駆る中山雄一選手と小高一斗選手が初参戦ながらクラス2位を獲得し、幸先の良いスタートを切った。SP-PROの#347はクラス優勝、SP10の#170も4位で完走。タイヤは低温時のウォームアップ性に課題を残しつつも、安定したグリップを発揮した。

5月に開催された24時間予選レースでは、SP10の#170が初日3位、2日目2位と連続表彰台を獲得。SP8Tの#160は接触やトラブルに見舞われながらも完走し、TGR-DCドライバーが初めて4名体制での参戦とともに、レースウィークを通してデータ蓄積を進めた。レインタイヤも各選手はじめて試す機会となり、ニュル24時間耐久レースに向けての準備としても充実したレースとなった。

シリーズの天王山でもある、6月のニュル24時間耐久レースは記録的な暑さと赤旗中断を伴う波乱の展開となった。SP-PRO、SP8T、SP10の3台体制で臨んだトーヨータイヤ勢は、クラッシュやメカニカルトラブルに対応しながら24時間を力強く走破。結果には恵まれなかったが、各選手・チームが一丸となって戦うことで、チームとしての団結もより強固なものに成長した。

7月に開催されたNLS Lightでは、小高選手と小山選手が初めて3位表彰台を獲得。8月のNLS6ではSP8T、SP-PRO、VT2-RWDの3台が揃って完走。VT2-RWDでは宮園拓真選手が初参戦し、クラス上位3番目の最速ラップを記録。若手ドライバーたちが、ニュルの舞台で光る走りを見せてくれた。

9月は2連戦のNLS7、NLS8が開催。NLS7は、予選から好調を維持し、決勝ではSP8Tが序盤で順位を上げる力強い走りを披露。しかし終盤に車両トラブルが発生し惜しくも完走ならず。中山選手、小山選手、松山選手のコメントから、レースを振り返る

続くNLS8は、雨の予選でレインタイヤの評価を実施。決勝ではスタートから好位置につけ、序盤で4台を抜いて2位まで浮上する力強い走りを見せたが、車両トラブルにより惜しくもリタイア。選手コメントは以下の通り。

予選ではタイヤのグリップもよく、アタックも上手く行ったので2位を獲得することができました。残念ながら第1スティントでエンジントラブルでスローダウンをしてしまい、後方から追い上げのレースとなりました。

その後は小山選手と2人で3位まで順位を上げることに成功しましたが、エンジントラブルの発生でリタイアとなりました。今週末はさまざまなコンディションで走ることができ、タイヤの得意/不得意なところが分かったことが、今後に向けた収穫となりました。(中山選手)

今週末はグリップのレベルも高く良いペースで走る事ができました。NLS9では中山選手のスティントでメカニカルトラブルがありスローダウンを余儀なくされましたが、ドライバーチェンジ後はレースの終盤まではペースで走る事ができて、よかったと思います。中山選手はスティントを終え終盤にかけて再びエンジントラブルでリタイヤは残念でしたが、次戦はさらに上の結果を目指して頑張ります。(小山選手)

昨日のNL8に続きレースの経験と様々なコンディションの中で、ゴールさせる大変さを感じました。宮園選手のアクシデントによりセンサー故障の状態で残り4周を走らなければならない中、走りきることができて良かったと思います。(松山選手)

10月のNLS9では、SP-PROの#347が最高ラップを更新し総合トップ10フィニッシュを果たし、過去最高順位の記録となった。SP8Tは濃霧の中で完走し、シリーズを通じた参戦によってコンディション変化への対応力を見せてくれた。続く最終戦NLS10では、SP-PROの#347が再び総合10位でフィニッシュし、2戦連続でトップ10入りを果たし、来シーズンにも期待が高まる走りで2025年シリーズは幕を閉じた。

絶え間ない開発と6年間の戦いから進化を続ける「PROXES Slicks」、2026年シーズンの参戦にも期待だ!

2025年のトーヨータイヤは、SP-PROで2回のトップ10フィニッシュやTGR-DCドライバー達の力強い走りでSP8Tの表彰台を複数回獲得など、新しい取り組みの結果が速くも形になり始めた。これは24時間レースやNLS各戦での多様なコンディション下で、タイヤ開発が進められた成果だ。

高温下での摩耗特性や発熱挙動は大幅に改善され、長時間のスティントでも安定した性能を維持できるレベルに進化している。特にコンパウンドは、ニュルブルクリンク特有の高速域と複雑な路面条件に対応し、強力なグリップを発揮することでドライバーのアタックを支える仕上がりとなった。

こうした性能向上は、耐久レースで求められるペース維持とタイヤ寿命の両立を可能にし、過酷な環境下での競争力を一段と高めている。さらに、これらの改善は単なる数値上の進化にとどまらず、ドライバーが安心して攻め続けられる信頼性を生み出しており、タイヤ開発の方向性が確実に成果へと結びついていることを示している。

さらにSP-PROでのロングラン評価は、GT3領域に近い負荷条件でのタイヤ性能確認を目的としており、耐久性とグリップの両立に向けた進化が着実に進んでいる。こうした取り組みは、来季以降のGT3カテゴリ(SP9)への挑戦を現実的なものにしており、ニュルブルクリンクという過酷な舞台で培った技術が次のステージでどのように発揮されるか期待が高まる。来シーズンの参戦体制は確定していないが、さらなる高みを目指すに違いない。ニュルブルクリンクに青を刻むトーヨータイヤの戦いから、ますます目が離せなくなりそうだ。

TOYO TIRES『PROXES』の製品ラインアップはこちら《取材協力:トーヨータイヤ》

《後藤竜甫》

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