「Wが無ければZもニンジャも生まれなかった」カワサキ社長が60年前の「ダブワン」を前にファン感涙のメッセージ…ジャパンモビリティショー2025

カワサキ「W」ブランド60周年記念展示の『650-W1』(ジャパンモビリティショー2025)
カワサキ「W」ブランド60周年記念展示の『650-W1』(ジャパンモビリティショー2025)全 28 枚

◆60周年の節目に魅力を再発信

「ジャパンモビリティショー2025」のカワサキブースで目を疑った。ステージ上、ど真ん中にあるのは、1966年(昭和41年)の『650-W1』だ!

【画像】カワサキ「W」60周年記念展示と世界初公開モデル

プレスカンファレンスにて、その壇上に立つカワサキモータース伊藤浩代表取締役社長は、「Wが無ければ、Zもニンジャも生まれなかった。このW1からカワサキの大型モーターサイクルの歩みが始まりました」と、報道陣を前に説明した。

その言葉を聞き、30年間以上、W1SA(1971年式)に乗り続ける筆者(青木タカオ)としては、思わず感涙にむせぶ。

カワサキ「W」ブランド60周年記念展示の『650-W1』(ジャパンモビリティショー2025)カワサキ「W」ブランド60周年記念展示の『650-W1』(ジャパンモビリティショー2025)

というのも、片岡義男小説に憧れ手に入れた当時、カワサキW系は絶版となっていて、人気なのはZやニンジャシリーズ。Wはどちらかと言えばマイナーな存在であったのだ。それでも熱狂的ファンが全国に存在し、部品や整備で困ることなく、諸先輩方に助けていただきながら、現在に至っている。

そんなダブワン乗りたちに、伊藤社長のスピーチを一緒に聞かせてあげたい。

何度でも繰り返して言おう。ステージ上の大きなボードにこう掲げられている。

「Wが無ければ、Zもニンジャも生まれなかった」

カワサキ「W」ブランド60周年記念展示の『650-W1』(ジャパンモビリティショー2025)カワサキ「W」ブランド60周年記念展示の『650-W1』(ジャパンモビリティショー2025)

伊藤社長はこう説明する。

「カワサキW1が初披露されたのは、1965年(昭和40年)の第12回東京モーターショー。それがWブランドの始まりであり、カワサキの大型モーターサイクルの原点です。カワサキは、今年2025年から2026年にかけての1年間をWブランド60周年のアニバーサリーイヤーとし、その魅力を発信していきます」

最新ラインナップでは『W800』と『W230』があり、初代カワサキ650-W1を中央にして、ステージ上に3台が並ぶ姿は圧巻だ。

◆初代W1の見どころ

カワサキ「W」ブランド60周年記念展示の『650-W1』(ジャパンモビリティショー2025)カワサキ「W」ブランド60周年記念展示の『650-W1』(ジャパンモビリティショー2025)

展示されているW1は、2つのシリンダーに対してキャブレターが1つしかない「ワンキャブ」と呼ばれる初期型。空冷4ストローク直列2気筒OHV2バルブエンジンは「カワサキ500メグロK2」(1965年)のボアを8mm拡大して、496ccだった排気量をボア74mm×ストローク72.6mmで排気量を624ccとしている。

「モナカマフラー」と呼ばれる排気系は、後継機種の「W1S」から、みずほ自動車キャブトン号に由来する形状から「キャブトンマフラー」と呼ばれるものに変更された。

足回りは前後18インチで、これもまた「W1S」以降からは前輪を19インチにしているから初期型ならではのポイント。背伸びすれば、なんとか見えるだろうか。メーターは速度計を右に、タコメーターを楕円形のケースに一体式に収めている。

カワサキ「W」ブランド60周年記念展示の『650-W1』(ジャパンモビリティショー2025)カワサキ「W」ブランド60周年記念展示の『650-W1』(ジャパンモビリティショー2025)

レンズを前後に配して、前方からも背後からも見えるようにしたウインカーなど、貴重なモデルをこの機会にぜひじっくり眺めていただきたい。

ジャパンモビリティショー2025のカワサキブースでは、「W」ブランド60周年記念展示のほか、世界初公開となった『Z900RS SE』『Z900RS CAFE』、日本初公開の『Z1100 SE』などカワサキファン注目の展示がおこなわれている。

カワサキブース(ジャパンモビリティショー2025)カワサキブース(ジャパンモビリティショー2025)

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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