ホンダ初の電動モーターサイクル『WN7』を一般初公開、600ccクラスのパワーに航続140kmを実現

ホンダ初の電動モーターサイクル『WN7』
ホンダ初の電動モーターサイクル『WN7』全 7 枚

ホンダモーターヨーロッパ・リミテッドは11月4日、イタリア・ミラノで開催中の「EICMA 2025」で、ホンダ初の電動モーターサイクル『WN7』を世界初公開した。

【画像】ホンダ初の電動モーターサイクル『WN7』

WN7は、新しい二輪電動事業のブランド方針を具現化した初のFUN領域向け電動ネイキッドモデルで、開発コンセプトを「風になる(Be the Wind)」とした。電動車ならではの静粛性により、走行中でも聞こえてくる街中の人々の会話や笑い声、木々の葉がざわめく音など、自然と周辺の音や感覚をダイレクトに感じながら、スムーズでトルクある走りと軽快なハンドリングで、風のように自由に走る楽しみを体験できるという。

ホンダ初の電動モーターサイクル『WN7』ホンダ初の電動モーターサイクル『WN7』

デザインは「機能を研ぎ澄まし、本質を表現すること」を目指し、ライダーが触れるボディ部分はシームレスで滑らかな表面としながら、独創的で力強いシルエットとした。特徴的な横一文字のシグネチャーライトは、今後ホンダの電動二輪車の共通アイデンティティーとして展開していく。

車体骨格には、通常車体の前後をつなぐフレームではなく、車体の中心に配置したアルミ製バッテリーケースを骨格の一部とする構造を採用。車体と前方のステアリングを保持するヘッドパイプと、車体の後方を保持するピボットブラケットは同じく車体中央に配置されたパワーユニットに直接締結した。フレームが存在しないことで、軽量化だけでなくスペースレイアウトの自由度が上がり、スリムでコンパクトな車体の実現に大きく寄与した。

WN7は、搭載性に優れた軽量コンパクトな水冷・インバーター一体型モーターを専用開発した。最高出力は50kWで排気量600ccのICE車相当、最大トルクは100Nmで1000ccのICE車に匹敵する性能をそれぞれ発揮する。

ホンダ初の電動モーターサイクル『WN7』ホンダ初の電動モーターサイクル『WN7』

駆動バッテリーは、新規開発した9.3kWhの固定式リチウムイオンバッテリーを採用。急速充電を可能にするCCS2規格と一般家庭にある普通充電Type 2規格を採用した。急速充電器では30分でバッテリー残容量20%から80%まで充電でき、普通充電では残容量0%から100%まで2.4時間以内で完了する。フル充電時の航続距離は140km(WMTCモード)である。

WN7は、走行中のスロットルオフによる減速時にモーターによって電力回生を行うと同時に、回生ブレーキを発生させスピードを減速させる。回生ブレーキの強さ(減速度)を、左手ハンドルスイッチ操作によって選択できる「減速度セレクター」も採用した。

また、左手ハンドルスイッチとスロットル開度で速度を調節しながら前後進できる微速前後進機能(ウォーキングスピードモード)を搭載し、切り返しや街中の狭い駐車場スペースなどでも取り回しがスマートに行える。

WN7はホンダの二輪車生産におけるマザー工場として位置付けている熊本製作所にて生産し、今後電動化が進むグローバル市場に供給する。

ホンダ初の電動モーターサイクル『WN7』ホンダ初の電動モーターサイクル『WN7』

《レスポンス編集部》

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