高音質なのはもちろん、デザイン性にも徹底してこだわったクルマづくりを実践した寺嶋さん。千葉県のサウンドエボリューション・ログオンに愛車のトヨタ『ハリアー』のインストールをオーダーした。細部まで自分好みのデザインに仕上げるためにさまざまなアイデアを凝らした。
◆イエロー、ブルー、レッドの3色を用いて
印象的なインストールデザインを完成させた
80系ハリアーの流麗なスタイリングを受けてオーディオのインストールデザインにも徹底したこだわりを注入した。
ラゲッジを見るとフラットインストールながらデザイン性の高さが際立つ。色使いやレイアウトの個性が光る。
シンプルなユニット配置ながら、フロアパネルのカラー配色とも相まって印象的なスタイルに仕上がっているのがわかるだろう。サウンドのグレードアップはもちろん、デザイン面での深いこだわりが寺嶋さんのハリアーの大きな見どころとなった。中でもラゲッジルームのインストールデザインは個性的だ。
ラゲッジの中央部にサブウーファーとパワーアンプをシンプルに収めたスタイルだが、印象的なデザイン処理が加えられているのが特徴。キーになるのは縦横に走るラインとステッチ使いだ。イエローのラインとブルーのラインを交差させ、その両脇にはレッドのステッチを施す、青、赤、黄色の3色構成とした。これはキッカーが各グレードに用いている3つのカラーをイメージしたものだ。
ユニットのレイアウトもラインのデザインもシンプルだが、オーナーが望んだ「印象に残るデザイン」が完成した。他のユニットは床下にレイアウトするなど、見せるユニットを厳選するなど、徹底したデザイン性の追求が、このクルマのラゲッジ・インストールのクオリティを大きく押し上げている。
◆金属のテイストをアピールするパワーアンプと
角形のサブウーファーがラゲッジのキーとなる
ザプコの6チャンネルパワーアンプであるZ-150.6APは金属イメージが強いフェイスパネルを持つ大型ユニットだ。
キッカーの角形サブウーファーであるL7を投入。厚みある低音サウンドにこだわったユニットセレクトになった。
ザプコのパワーアンプの周囲を見るとLEDによるイルミ処理が施されているのがわかる。キラキラとフェイスパネルを照らし出す。ラゲッジにインストールするユニットは数少ない。後方にはスクエアなデザインのベースになっている、キッカーのサブウーファーであるL7(VL7122/L7専用設計のウーハーボックス)をインストール。L7のトレードマークである角形の振動板がラゲッジのデザインの中心的な存在になっている。サウンド面でも低音の鳴りっぷりの良さが際立つユニットであるのも魅力。オーナーも「低音が際立っているところも気に入っている」と満足そうだ。
前方にインストールされているのはザプコのパワーアンプであるZ-150.6APだ。このアンプはオーナーがサウンドの良さからセレクトしたモデル。元気よく鳴らすこともできつつ、しっとりしたサウンドも両立できるパワーアンプであることが決め手になった。また、デザイン面でもお気に入りだ。金属のテイストを前面に押し出しているフェイスパネルが、フロントスピーカーに選んだESBのデザインともマッチし、車内のデザインイメージを統一している。
フロア下にはその他のユニットをインストールしている。DSPにはヘリックスのDSP.3を用いる。またサブウーファーのパワーアンプにはザプコのZ-2KDIIを選ぶ。キッカーL7とのコンビネーションで厚みのある低域を再生することがオーナーの大きなテーマだったが、満足いくサウンドが再現されている。
◆ワンポイントでカスタムツリーを用いるなど
ラゲッジデザインには随所に遊び心を加えている
オーナーがこだわった3色のラインに加えてワンポイントとしてカスタムツリーをデザインに採り入れたのも遊び心。
カバーを被せてしまうと完全なフラットスペースができ上がる。遠慮すること無く荷物が積み込めるのもで実用的だ。
ラゲッジの中央部をカバーするプロテクションボードはサブウーファー部分に音抜け用の処理が施されている。ラゲッジのデザインには徹底してこだわった寺嶋さん、デザイン段階で何度もやり直して完璧に納得いくラゲッジを作ることにこだわった。細部にまでこだわり満載で、各部を見るとシンプルだけど見どころ満載のデザイン処理が施されているのがわかる。
オーナーこだわりのひとつがブルー/イエロー/レッドのカラー使いに加えて、アクセントとしてカスタムツリーをワンポイントに取り付けたこと。平面のラゲッジデザインに変化を付けるこの遊び心もオーナーならではのアイデア。自らがデザインを検討したこともあり、完成したときの満足感は高いものとなった。
ラゲッジは完全にフラットに設計され、中央部のオーディオボード部分は脱着式のプロテクションボードで覆われている。表面はカーペット処理されているため、荷物も載せられる仕様であり、実用的だ。加えて、サブウーファー部分にはパンチング処理を施し、音抜けと強度を両立させている。カバーをかけた状態でも、しっかりと低音を車内に響き渡らせることができるのもオーナーの望んだスタイルだ。
次回の後編では、サウンド面でのキーワードとなるフロントスピーカーの選び方やインストールへのこだわりについて紹介していく予定だ。引き続き、ご期待されたい。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も務めている。現在もカーオーディオをはじめとしたライティングを中心に活動している。

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