ヒョンデ傘下のキアは、フランス・リヨンで開催された欧州最大級の商用車展示会「SOLUTRANS 2025」において、新世代電動商用車『PV5』のシャシーキャブモデル『PV5 シャシーキャブ』を発表した。
日本導入も決まっているPV5は、キアのPBV(Platform Beyond Vehicle)専用プラットフォーム「E-GMP.S」をベースに開発された。全長5m未満のコンパクトなボディながら、最大1005kgの積載能力と最大8立方メートルの荷室空間を実現。大型のDセグメントバンに匹敵する性能を持ちながら、5.5mの最小回転半径により都市部での機動性も確保している。
欧州のコンバーターと協力して開発されたPV5 シャシーキャブは、ドロップサイド、ティッパー、3種類のボックスバン、冷凍バンなど、幅広い架装に対応する。展示会では実用例として、フードトラックに架装されたPV5が来場者にコーヒーと地元の伝統菓子を提供している。
バッテリーは、発売時に51.5kWhを用意し、2026年には71.2kWhの長距離仕様を追加予定。航続距離は架装により異なるが、参考値として標準バッテリーで最大297km、長距離バッテリーで最大416km(WLTP値)を実現する。DC急速充電は最大150kWに対応し、10%から80%まで約30分で充電可能だ。
安全面では、二重環状スチール製エクソスケルトンと後部衝突防止装置を装備。先進運転支援システム(ADAS)として、スマートクルーズコントロール2、レーンフォローアシスト2、レーンキーピングアシスト、インテリジェントスピードリミットアシストなどを搭載している。
PV5 シャシーキャブには、業界最高水準の7年15万kmの保証が付帯し、最大26万kmまで延長可能。バッテリーは別途8年間の保証が適用される。
キアはまた、フリート管理の簡素化と電動化の加速を目的とした「キア・ビジネス・ソリューション・エコシステム」を導入。DRIVE、CHARGE、CONNECT、WORKの4つの戦略的柱を中心に、企業のモビリティニーズに対応する包括的なサービスを提供していく。




