11月16日、茨城県神栖市の池沢早人師サーキットの狼ミュージアムで「プリンス自動車オーナーズミーティング」が開催され、『スカイライン』や『グロリア』など22台が集まった。
これまで各地の旧車イベント内でプリンス系のプチミーティングを行うことはあったが、この日は「プリンスガレージかとり」(千葉県香取市、香取孝代表)や「バラクーダ」(千葉県成田市、飯田浩士代表)などが音頭を取り、プリンス車オンリーという形で初めての開催となった。
サーキットの狼ミュージアムは、漫画家・小説家の池沢早人師(さとし)氏の漫画家40周年を記念して開館した博物館。氏の代表作である『サーキットの狼』を中心に、コミックに登場した様々なスーパーカーなどを展示しており、駐車場では様々なクルマのミーティングも行われている。
参加車の対象は、車検証上の車名が「プリンス」となっている車両。乗用車(派生型の商用車も含む)はスカイラインならS5系まで、グロリアならA30系(タテグロ)まで。また、『ホーマー』/『ホーミー』はT20系まで、『クリッパー』/『ライトコーチ』はT40系まで、『マイラー』は全世代(初代と2代目)というもの。
こうして集まったのは22台。広く告知しなかったものの、各地から有志が集結した。中でも2代目S54系の「2000GT」が10台並び、その人気ぶりが伺えた。
1500ccの50系は2台だった。1966年式の「1500DX」は元々コラム3速だったものを4MTに換装。「1.5のG1型エンジンは2.0のG7型に負けず劣らず良く回るし、全然速くなりました」とオーナー。「プリンスはラインオフからパネルのチリが1台も合っていないから直しても合わないけど、正しい部品で正しく乗るしない」と笑うが、かなり満足そうであった。
グロリアは2代目のいわゆる“ハチマキ”に、3代目の“タテグロ”を合わせて6台。上級な車格らしくピカピカの個体が目立つ中で、各部にサビが浮き立った経年のヒストリーが伺えるハチマキもあった。
商用車はいずれも2代目のボンネットトラックマイラーと小型トラックのクリッパーの2台。クリッパーは1968年式で、現オーナーは2010年から乗り始め仕事でも使用してきたという。5MTに換装してフルトラにするなど、「乗ってクセがなく普通に走ります。ハンドルも軽いし、イージードライブができるんです」と話していた。
プリンスガレージかとり所有の、新車時からのナンバーをそのまま付けている『スカイラインスポーツ』やスカイラインS54グランプリ仕様なども展示され、ミュージアムの訪問客も歴史的な名車が偶然見れて驚いていた。
今回、広報の役目を担当したバラクーダの飯田代表は「あまり周知をしませんでしたが思いのほか集まっていただき、いろんなクルマが見られました。2回目に向けて弾みになりました。全国のプリンスオーナーの皆さん、次回は待ってます!」と来年を見据えていた。




