日産自動車の中国合弁の東風日産は、同社初となるプラグインハイブリッドセダンの『N6』を発売した。
N6は、東風日産独自の新エネルギー車技術アーキテクチャーを採用。1.5リットルエンジンに21.1kWhの大容量LFPバッテリーを搭載している。グレードは180Air、180Pro、180Max、180Max+、170Max+フラッグシップの5つを用意し、価格は9万9900元(約220万円)からとなる。
エクステリアは「風跡美学」の理念を採用し、流麗で有機的なラインが自信と躍動感を表現している。独創的なLEDライトと風翼型のヘッドランプに加え、立体的な造形のテールランプがその姿をより際立たせる。ボディカラーは中国の自然をテーマにした6色を展開する。
インテリアは包み込まれるような温かな空間を目指して設計された。広範囲にソフト素材を配し、触感にこだわりぬいた独自開発のシート表皮、ゼロホルムアルデヒド認証を取得した内装素材を採用するなど、家族が安心してくつろげる快適な空間を実現した。
前席には最新EVモデルの『N7』同様に、AIにより乗員の体形に合わせてシートを調整する「ゼロプレッシャーシート」を搭載するとともに、後席には新開発の「ゼロプレッシャーソファ」を採用した。インテリアカラーはアイボリーとブラックの2種類で、ローズゴールドやダークパープルの装飾が細部に高級感を添えている。
N6は、新世代プラグインハイブリッドとして4つの新たな基準を定義した。1つ目は2L台/100kmという低燃費性能、2つ目は20kWh(21.1kWh)を超えるバッテリーによるEV最大航続距離180km、3つ目は20分以内で必要分が充電できる急速充電性能、そして4つ目は年間のランニングコストを2000元以内に抑えること。この4つの基準が、次世代のプラグインハイブリッドに求められる新しい価値を示している。
なお、N6は中国一周燃費チャレンジを実施し、28日間で30省を横断、総走行距離1万4000kmを走行して2.9L/100kmという燃費を達成し、ギネス世界記録を更新した。
N6は2.5Kの15.6インチ大型ディスプレイと最新の「NISSAN OS」を備える。搭載されるAI音声アシスタントの「小尼」(シャオニー)は方言対応やカラオケ機能に加え、ユーザーの声を記憶・再現して読み上げる音声複製機能など多彩な機能を備えている。
また運転支援機能においては、モメンタ社と共同開発したエンドツーエンド型の統合運転支援システムを搭載している。高速道路での疲労軽減、通勤での手間削減、駐車でのストレス軽減を実現するN6の運転支援技術は、顧客のドライブを包括的にサポートする。
N6は、高剛性のボディ構造、大型のサイドカーテンエアバックを含む7種類のエアバッグを装備するとともに、16種類の先進安全機能を搭載し、乗員の安全を守る。加えて、7400項目の試験、5500項目の試作確認、2000以上の品質検査を実施し、徹底した品質管理を行っている。
東風日産は、22年の歴史の中で1600万人の顧客の信頼に応えながら、内燃機関モデルの『シルフィ』や『ティアナ』から新エネルギー車のN7まで、時代に合わせてラインアップを進化させてきた。しかし、「家族との時間を大切にする思い」は変わらない。N6は、家族と過ごす毎日をもっと快適にしたい方のために生まれた、東風日産が提案する「最もファミリーフレンドリー」な新しい選択肢、としている。




