寒い時期がやって来ると、どうしても冬の洗車はおっくうになってしまう。しかし愛車のボディは確実に汚れていくので、水を使わない「水なし洗車」を上手に取り入れていつもピカピカのボディをキープすることを心がけよう。
◆寒い冬こそ試したい水なし洗車のメリット
愛車をピカピカに磨き上げる洗車が趣味というユーザーも多いが、一方では寒い時期は水を使ったクルマの洗車にハードルを感じているユーザーもいるだろう。さらにマンションの駐車場や自宅から離れた駐車場にクルマを止めている場合は、水栓を使った洗車が難しいことも冬の洗車のハードルを上げる理由となる。
そんな時には水なし洗車がお手軽だ。文字通り水を使わないで質の高い洗車が可能で、冬場でも冷たい思いをせずに愛車をピカピカに磨き上げられるのが魅力だ。近年はDIYでできる水なし洗車用のケミカルや道具が数多く揃っているので、「冬の水なし洗車の方法を知りたい」というユーザーはぜひ注目してみてほしい。
中でも水なし洗車で真っ先に注目したいのは、トリガータイプのクリーナー・ワックスだ。汚れたボディに液体タイプのケミカルを吹きかけてクロスで拭き上げるだけでクリーニングとワックス、撥水などの効果を発揮するお手軽アイテムだ。近年は洗車用品メーカー各社が競って発売しているので、さまざまなブランドのモデルが用意されている。機能面で注目なのは、汚れたボディに液体タイプのクリーナー・ワックスをスプレーして柔らかい布で拭き上げるだけというシンプルな水なし洗車の使い方だ。これだけでボディの汚れ取りとワックス、撥水までが一度に仕上げられるという手軽さが大きなポイントになる。
また水なし洗車をうたっているクリーナー・ワックスは、キズ付きを軽減する成分が含まれているケースが多く、「汚れたまま拭き上げても大丈夫?」というユーザーの心配にしっかりと対応しているのも心強い。ひとつ注意したいのは拭き上げる際に用いる布で、柔らかいクロス(綿タオルやマイクロファイバーなどが推奨されている)を用いるのが定番だ。またスプレーして拭き上げた際、ボディが汚れていると布に汚れが付着するので、その都度拭き取り用の布面を変えてきれいな状態のクロスで拭き上げるようにしたい。そうすることで拭き上げの際に汚れを引きずってボディに細かなキズを発生させてしまうのを極力防ぐことが、この手の作業のコツとなる。
◆ドライブ前後にサッとできる水なし洗車テクニック
ドライブ前やドライブ後にさっとボディを処理すれば、汚れを除去しつつツヤも出し、同時に撥水性能も備えるのがこのアイテムの魅力だ。これなら意気込んで洗車する必要もなく、空いた時間や出先でも十分に処理できる。クルマに積み込んでおけば、汚れが気になったタイミングで処理できるのも便利に使えるポイントだ。寒さで洗車場に行くのが面倒な冬のシーズンこそ、こうした水なし洗車グッズを常備しておくとストレスなくボディケアが続けられる。
もちろん同様の効果を持ったウェットシートタイプのクリーナー・ワックスはすでにポピュラーなので、ご存じの読者も多いだろう。こちらはボディの一部などを応急的にクリーニング&ワックス処理するには絶好だ。使用されているウェットシートも汚れを取り込む構造になっているので、汚れたボディに使っても安心できる。クルマに常備しておくと、出先でボディが部分的に汚れてしまった際にも対応可能で、ナンバープレートまわりやドアハンドルまわりだけをサッと拭きたい場面にも重宝する。
◆水が使えない駐車場ならポータブルシャワー洗車も選択肢
水を大量に使えない場所での洗車でもうひとつのアイデアが、加圧式のポータブルシャワーを用意する方法だ。近年はカー用品店などで数多くのモデルが販売されているので、見たことがある読者もいるのではないだろうか(アウトドア用や庭の散水用などのモデルもある)。
タンクに水を注入してポンプで加圧する構造で、水栓の無い場所でもシャワーを利用できるのが特徴だ。1~5L程度の容量のモデルが用意されているため、ボディ全面をたっぷりの水で洗車するには少し物足りないものの、ピンポイントで水洗い洗車をするには十分な量と言える。マンション環境などで洗車時に水栓が利用しにくい読者は、水なし洗車用ケミカルと併用する「ポータブルシャワー洗車」という選択肢も検討してみると良いだろう。
冬場に水を使った洗車がおっくうという読者でも、水なしで簡単かつ効果的に洗車ができるこれらの手法。さらには水栓が近くに無い場合でも、簡易的に水洗いが実施できるポータブルシャワーを使った洗車も加えれば、冬の洗車事情はぐっと楽になる。愛車の汚れを放置することなく、こまめにケアすることで、いつでもきれいな愛車でドライブできるように心がけておくと良いだろう。とくに「冬 洗車 方法」「マンション 洗車」で悩んでいるユーザーには、水なし洗車とポータブルシャワーの組み合わせが有効な解決策になるはずだ。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請け負い。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。




