ダイムラートラックは減収減益、北米市場の低迷が影響も欧州は好調…2025年第3四半期決算

メルセデスベンツ『eActros 600』
メルセデスベンツ『eActros 600』全 4 枚

ダイムラートラックホールディングは、2025年第3四半期(7~9月)の業績を発表した。グループ全体では予想通り減収減益となり、収益性も低下した。

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北米トラック市場の継続的な逆風が業績に影響を与えた。同市場では貨物市場の低迷と規制の不透明感から、顧客が慎重な様子見姿勢を続けている。

一方、メルセデスベンツトラック部門は、欧州での販売台数増加に支えられ、調整後営業利益と調整後売上高利益率の両方で増加を記録した。トラックスアジアは、日本とインドネシアを中心に厳しい市場環境が続く中、堅調な業績を維持した。ダイムラーバスは好調な収益性を継続し、金融サービス部門は収益性とマージンを向上させた。

第3四半期のグループ販売台数は9万8009台(前年同期11万4917台)、売上高は106億ユーロ(前年同期123億ユーロ)となった。調整後グループ営業利益は7億1600万ユーロ(前年同期11億8000万ユーロ)、調整後売上高利益率は6.3%(前年同期9.3%)だった。フリーキャッシュフローは2400万ユーロ(前年同期マイナス4100万ユーロ)、1株当たり利益は0.57ユーロ(前年同期0.77ユーロ)となった。

第3四半期の受注台数は9万3923台(前年同期9万4709台)と前年並みとなり、欧州での好調と北米での第2四半期の極めて低い水準からの回復に支えられた。電気自動車の販売は前年比175%増の1833台(前年同期666台)となった。

2025年通期の見通しは変更なし。販売台数は41~44万台、売上高は440~470億ユーロを見込む。グループ全体の調整後営業利益は36~41億ユーロ、調整後売上高利益率は7~9%を予想している。フリーキャッシュフローは15~20億ユーロの範囲を見込む。

同社のカリン・ラドストロームCEOは「最初の9カ月間の年初来業績により、不確実な時代におけるダイムラートラックの回復力の向上を示している。主要ブランド、製品、サービスを活用しながらコスト削減を進めている。ダイムラーバスは主要市場でマーケットリーダー、トラックス北米は米国でマーケットリーダー、メルセデスベンツトラックは欧州で再びナンバーワンとなった。顧客にとって最良のパートナーであり、これは現在の不確実性にうまく対処するための強力な立場だ」と述べた。

《森脇稔》

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