マレリは12月10日、自動車業界向けに、「手頃な5G RedCap(Reduced Capability:機能縮小)技術」を発表した。
この技術は既存の4Gと比較し、データ速度が50%向上し、遅延は2.5倍低減しながら、価格は同等の水準を維持する。
5G RedCapはすでにコネクテッド・デバイスやウェアラブル端末で使われている簡素化された5G技術だ。マレリはこれを自動車分野に適用し、高速なデータ送信、低遅延、ハードウェアの簡素化、省電力性を提供する。この技術は電気自動車やコネクテッド・カー向けに重要な利点を持つ。また、2030年以降に一部地域で計画されている4Gネットワークの段階的廃止にも対応可能だ。
さらにマレリは主要なテレマティクス・モジュール・サプライヤーと連携し、米国のハードウェア・ソフトウェア規制やUSMCAの域内製造コンテンツ要件に準拠する次世代テレマティクスの開発を進めている。
この技術は4Gと5Gネットワークの間をシームレスに切り替えられるため、5Gカバーエリアが限定的な場所でも安定した接続を維持できる。更に、次世代Wi-FiやBluetooth、デュアル周波数対応のGNSSも統合し、メディアストリーミング、リアルタイムナビゲーション、OTAアップデートなど多様なコネクティビティ体験を向上させる。
マレリの手頃な5G RedCapソリューションはすでにデモ可能な段階で、2026年初頭に製品サンプルを提供開始、2028年にグローバル量産開始を目指す。
マレリは世界約4万人の従業員を抱え、アジア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカの150以上の施設と研究開発センターを活用し、モビリティの未来を変革する技術革新を進めている。




