ダイムラートラックと子会社のトルクロボティクスは、イノビズテクノロジーズをSAEレベル4自動運転セミトラックの量産向け短距離LiDAR供給パートナーとして選定したと発表した。
イノビズは以前、大手商用車メーカーがレベル4自動運転トラックの量産に同社を選定したことを明らかにしていたが、今回その相手がダイムラートラックと公表した。イノビズはInnovizTwo短距離LiDARセンサーを供給し、ダイムラートラックとトルクロボティクスの自動運転商用車プログラムを支援する。共同開発の一環として、各社は商用トラック用途向けにセンサーを進化させるため協力する。
ダイムラートラックとトルクロボティクスは、イノビズのLiDAR技術を自動運転のフレートライナー『カスケディア』に搭載する計画だ。トルクの仮想ドライバーと組み合わせ、レベル4自動運転トラックを実現する重要コンポーネントの一つとして活用する。
このパートナーシップにより、イノビズの技術はダイムラートラックの自動運転トラック市場投入戦略における重要な構成要素となる。北米の高速道路や地域ルートでの展開が計画されており、フリート事業者の運用効率向上と道路安全性の強化を支援する。
ダイムラートラックとトルクは、最先端のLiDAR、レーダー、カメラシステムという補完的なセンサー技術の組み合わせに依存している。これにより、あらゆる条件下で車両周辺を正確に検知する。この多層的アプローチは、高速道路上だけでなく、交差点での旋回やランプ走行などの困難な操作においても道路安全性を高める。
LiDAR技術はレーザーを使用して環境の高解像度3Dマップを生成する。最大限の安全性を確保するため、自動運転トラックには遠方の物体を識別する長距離LiDARシステムと、複雑な運転状況で詳細な近接データを捉える短距離センサーの両方が必要だ。ダイムラートラックとトルクはすでに長距離LiDARのサプライヤーを選定しており、今回イノビズが短距離LiDARのパートナーとして選ばれた。
トルクロボティクスはバージニア州ブラックスバーグに本社を置き、ダイムラートラックの子会社。2005年に自動運転車革命の黎明期に設立され、安全性が重要な自動運転アプリケーションの開拓において20年以上の経験を持つ。現在、米国での長距離輸送用自動運転トラックの商用化に注力している。
イノビズはLiDAR技術の世界的リーダーであり、世界有数の自動車メーカーへのティア1サプライヤーとして、安全な自動運転車の実現に向けて取り組んでいる。同社のLiDARと認識ソフトウェアは人間のドライバーよりも優れた「視界」を提供し、エラーの可能性を低減する。米国、欧州、アジアで事業を展開し、国際的に認知されたプレミアム自動車ブランドや、幅広い用途の商業・産業分野のリーダー企業に選ばれている。




