ポルシェのスペシャルプロジェクト統括、グラント・ラーソン氏が引退へ

ポルシェのスペシャルプロジェクトディレクター、グラント・ラーソン氏
ポルシェのスペシャルプロジェクトディレクター、グラント・ラーソン氏全 7 枚

ポルシェは、2025年末にグラント・ラーソン氏がスペシャルプロジェクトデザインディレクターとしての職を退くと発表した。

【画像】ポルシェのスペシャルプロジェクトディレクター、グラント・ラーソン氏

ラーソン氏は数多くのプロジェクトや特別仕様車、ワンオフの顧客仕様車に携わり、同氏の業績は密接なチームワークによって支えられたという。

ラーソン氏はモンタナ州ビリングズで幼少期を過ごし、自動車に強い興味を持った。ミルウォーキー美術デザイン学院で工業デザインを学んだ後、アートセンター・カレッジ・オブ・デザイン卒の自動車デザイナーと出会い、自動車デザインの道を志す。1989年に32歳でポルシェに入社し、当時の『カレラGT』や『ボクスター』のショーカーなど重要なプロジェクトに携わった。

彼は「形は機能に従う」といった一般論に留まらず、あらゆるデザインが理由を持つことの重要性を説く。ポルシェの優秀なエンジニアと密接に協働し技術的な最良策を尊重したデザインを心掛けた。

近年はソンダーヴンシュ・プログラムに多くの時間を割き、顧客の夢を実現する仕事にやりがいを感じているという。カラー選択など個人の好みに細やかに対応し、顧客の複数のアイデアを調整する役割も担った。

公式には退職するが、「デザイナーは本当には引退しない」と語り、引き続き趣味として車のデザイン活動を続ける意向だ。シュトゥットガルト近郊に留まり、『356スピードスター』、『356クーペ』、997世代『911カレラS』などクラシックカーを楽しむ予定だ。

ラーソン氏はポルシェブランドへの愛着と同僚への感謝を表明。「熱意を失わず、特に自動運転技術が進む中でも情熱を保ち続けてほしい」と次世代のデザイナーへエールを送っている。

《森脇稔》

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