Will Smart、日本初のOBD型デジタルタコグラフを2026年4月発売…中小トラック事業者のDX推進

Will Smartは、2026年4月より日本初となるOBD型デジタルタコグラフ「OD420JP」の販売を開始(イメージ)
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Will Smartは、2026年4月より日本初となるOBD型デジタルタコグラフ「OD420JP」の販売を開始すると発表した。

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同製品は、車両のOBD端子に差し込むだけで使用できる画期的な仕様で、従来のデジタルタコグラフで必要だった複雑な配線工事が不要となる。これにより、導入コストを大幅に削減でき、中小トラック運送事業者や協力企業への展開が容易になる。

国土交通省は「物流革新に向けた政策パッケージ」の中で、デジタル式運行記録計の普及を強く推進しており、2027年までに装着率85%を目指している。この背景には、2024年度から適用されたドライバーの時間外労働規制への対応や、安全運転の徹底、労務管理の信頼性向上といった業界課題がある。

しかし、全国に約6万3000社存在する中小トラック運送事業者では、導入費用の負担感や使い方の複雑さが障壁となり、導入が進みにくい状況にあった。

OD420JPは、0.5秒から数分単位の高頻度で走行距離・時間、車両位置情報などの詳細な運行データを取得できる。リアルタイムで配車・動態管理システムやクラウド型FMSと連携し、業務全体を可視化する。

さらに急ブレーキ・急加速・急減速などの危険運転を検知し、安全運転指導や事故防止に活用可能だ。燃料消費量やCO2排出量も正確に算出でき、環境管理や経営効率化にも貢献する。将来的には故障の予知などへの活用が期待されており、メンテナンスの最適化の実現に寄与する可能性がある。

クラウドベースで設計されたOD420JPは、同社が提供するIoTゲートウェイを通じ既存の業務システムともスムーズに統合可能。導入後も業務に合わせた新機能の追加や他サービスとの連携が容易で、継続的なアップデートによる価値向上が実現する。

主な導入メリットとして、走行データをリアルタイムで収集・可視化し、危険挙動も即座に把握できることで安全運転管理が高度化する。運転日報が自動で出力されるため、記入ミスや記入漏れを防止し、ドライバーの働き方の「見える化」に貢献する。

燃費データの可視化により、月間の燃料コストを5から10%削減できる可能性がある。CO2排出量の把握と削減計画の立案も支援する。

販売は販売代理店を通じた形態となる。今後はタコグラフの設置が義務付けられている事業用バス・タクシー車両への対応拡大も予定している。

Will Smartは、OD420JPの販売を皮切りに、クラウド型FMS、配車・動態管理システム、アルコールチェックシステム、その他IoT車載デバイスなどを組み合わせた、物流業界向けの総合プラットフォームの構築を進めている。

《森脇稔》

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