MIRAI-LABO(ミライラボ)は12月24日、EVバッテリーの回収から診断・開発・製造・販売・物流までを一気通貫で実現する世界唯一のビジネスモデル「EVリパーパスバッテリー事業」が、多摩グリーン賞最優秀賞を受賞したと発表した。
世界的にEVの普及が進む一方、EVバッテリーのリサイクル技術は確立されていないという現状に対し、本ビジネスモデルによりEVのサーキュラーエコノミーを実現している。
ミライラボは過去に、優れた技術や製品に対して与えられる多摩ブルー賞優秀賞を2度受賞してきたが、今回は関係7社との座組により一気通貫したモデルを実現したことで、優れたビジネスモデルに対して与えられる多摩グリーン賞を初めて受賞した。
ミライラボを中心に7社が連携して座組を形成している。受賞の最大の要因として、画期的な7社連携の座組があげられる。
中古車オークションで国内トップシェアを誇るオークネットがEVバッテリーの回収・流通基盤を担い、ENEOSホールディングスが全国約1万2000拠点のネットワークを活かして製品展開と循環の仕組みを構築。やまびこはハイブリッド自律型エネルギーインフラの開発、東京センチュリーはリース車両のリパーパスによるEVの価値向上を担う。
さらに、センコーがEVバッテリーの安全物流を確立し、日本パーキングが全国約1900か所の駐車場での社会実装を推進するほか、あいおいニッセイ同和損害保険は、事故車EVバッテリーを救済し、全国500以上の自治体ネットワークを通じた拡販を支えている。
これら7社がそれぞれの役割を担い、連携することにより、EVバッテリーの回収から診断・開発・製造・販売・物流までを一気通貫で実現することが可能となり、世界でも類を見ない座組を形成している。
本ビジネスモデルを根底から支えるのが、ミライラボが確立したEVバッテリーの劣化診断技術だ。
ミライラボが確立したバッテリー劣化診断技術は、EVバッテリーのモジュールを高精度かつ短時間で診断することができるものであり、さらにはその診断を自動で行う診断ラインを構築している。
この技術により、国内で初めて、EVバッテリーを活用した製品に「保証」を付けて提供することが可能となった。
ミライラボは「環境に良いことしかやらない会社」を標榜している。EVバッテリーのリサイクル技術が確立されていないため、廃棄されるEVバッテリーも多い中、本ビジネスモデルにより、EVバッテリーの廃棄時のCO2排出量を削減できるほか、新品のバッテリー製造時に排出されるCO2の排出量を約60%削減することが可能となる。
また、EVバッテリーを国内で有効活用することは、希少資源であるレアメタルが海外に流出することの抑止にもなり、本ビジネスモデルは、カーボンニュートラル及びEVのサーキュラーエコノミーの実現に貢献するものとなっている。
このビジネスモデルの一環で開発された代表的な製品として、EVバッテリーをリパーパス(再製品化)した自律型スマート街路灯「THE REBORN LIGHT smart」がある。
本製品は、経済産業省の敷地内や、八王子市内などの地方自治体、企業への導入が行われているほか、APEC中小企業作業部会(SMEWG)の視察を受けているなど、国内外から注目されている。
ミライラボは今後も、「THE REBORN LIGHT smart」の拡販を通じて、本事業を推進していく。




